2008 Fiscal Year Annual Research Report
インドロカルバゾール生合成機構の解明および新規類縁体のコンビナトリアル生合成
Project/Area Number |
08J11451
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Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
浅水 俊平 Toyama Prefectural University, 工学研究科, 特別研究員DC2
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Keywords | インドロカルバゾール / 放線菌 / コンビナトリアル生合成 |
Research Abstract |
本研究は土壌微生物である放線菌の抗生物質生合成酵素の立体構造に基づき、酵素本来の機能を合目的にアミノ酸置換により改変することで新規類縁体の生合成法を構築し、放線菌の「培養」による環境負荷に配慮した新規活性物質の生産法の確立を目的としている。材料として抗癌活性などを有するインドロカルバゾール系化合物を用いている。 これまでに、インドロカルバゾール骨格生合成酵素の反応機構の解明、未同定の生合成中間体の化学構造の決定を目的とし、スタウロスポリン生合成酵素StaPとビオラセイン生合成酵素VioEのX線結晶構造を明らかにしている。本年度はインドロカルバゾール生合成の鍵酵素であるP450酵素StaPの反応機構を変異酵素活性及び類似P450酵素RebPとの活性比較により解析し、活性中心に存在するアミノ酸残基の機能同定を行った。これらの事実に合わせ、共同研究により行われたエネルギー計算やX線結晶構造解析の結果から、反応には基質分子近傍の水分子を介したプロトンリレーがあることを提唱した。また非天然型のインドロカルバゾール類縁体の「培養」生産を、変異酵素を導入したコンビナトリアル生合成により行うことを目的とし、まずはインドロカルバゾール系化合物非生産菌である放線菌Streptomyces lividans株を宿主として野生型のインドロカルバゾール骨格生合成遺伝子を再構成したベクターを構築し、宿主に導入し、培養を行い目的産物の生産を確認した。
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Research Products
(1 results)