2008 Fiscal Year Annual Research Report
人-ロボット間相互作用研究のための対話ロボット用OSの開発と評価
Project/Area Number |
08J11455
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
坂本 大介 The University of Tokyo, 大学院・情報理工学系研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 人-ロボット間相互作用 / ヒューマン・ロボット・インタラクション / ロボット / フレームワーク / ツールキット / インタフェース / インタラクション |
Research Abstract |
本年度は「対話ロボット用OSの開発」の研究として近年普及が始まっている家庭用ロボットのためのプログラミング環境の開発と評価を行った.具体的には,ロボットに不慣れな一般的なプログラマ,エンジニア,さらにはデザイナのような初心者の人々であっても様々なロボットの行動、動作設計を簡単に実装することができるツールキットの開発を行った.一般的に移動を伴うロボットの行動設計と実装を行うためには高度なセンサによる環境センシングが必要となるが,これを一般的なウェブカメラを天井に設置し,コンピュータビジョン技術により簡単かつ調整(キャリブレーション)が不要なシステムとして実装することにより導入コストを劇的に減らすことに成功した.これにより,簡単にロボットやロボットの存在する空間の2次元的な座標認識が可能になった.ユーザが書くプログラム上では天井に設置されたカメラの画像を用いてロボット用のアプリケーションを開発することができるため,これまでのデスクトップ用アプリケーションとほぼ同等の感覚でロボットのアプリケーション開発が可能となる.さらに,空間上のロボットの2次元座標と,アプリケーション上の座標が一致しているため,直感的なロボット用アプリケーション開発が可能な環境の構築に成功したと言える. 開発したシステムの評価を行うために,大学院講義において実際に学生たちにこれを使用してアプリケーション開発を行ってもらった.この結果,これまでのロボット動作設計環境よりも遙かに簡易にロボット用アプリケーション開発が行えることがわかった.この点において,本研究が目指す方向性の有効性を確認できたと考えている.
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