2008 Fiscal Year Annual Research Report
持続可能な低コスト・省エネルギー型排水処理システムの開発
Project/Area Number |
08J11637
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
小野寺 崇 Nagaoka University of Technology, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 開発途上国 / UASB / DHS / 生物学的排水処理 / 低コスト |
Research Abstract |
本研究課題を達成することを最終目的として、今年度は主に下記の3点について研究成果を得た。 1、開発途上国に本提案技術である新規排水処理システムの普及を目指し、インドの下水処理場における実規模試験の実験成果から、本システムの実下水処理場への適用可能性を評価した。この結果、本提案技術は、途上国における既存の技術と比較し、優れた処理性能を発揮できるとともに、高い適用可能性すなわち簡便かつ低コストで運転および維持管理ができることが判明した。本研究成果は学術論文として国内誌に受理された。 2、本排水処理システムを先進諸国に省エネルギー技術としての普及を目指すため、既存の排水処理技術と同程度の処理水質を目標として、本処理システムにおける栄養塩などの除去性能向上のための開発を行った。特に後段DHSリアクターにおける汚泥保持担体と酸素供給に着目して開発を進めた結果、高い硝化能を発揮させることに成功した。 3、本DHSリアクターにおける保持汚泥特性の評価を行った。本研究ではDHS保持汚泥の微生物生態系の中でも、特に原生動物や後生動物などの高次生物に着目してその生息個体ならびに生息数の解析を進めた。DHSリアクターでは、きわめて多様かつ高次な生物が生息していることが判明した。また、DHSリアクターにおける処理性能と汚泥の発生量を組み合わせて解析を進めた結果、生息する高次生物は汚泥の減量化に重要な役割を果たしていることが示唆された。
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Research Products
(8 results)