2010 Fiscal Year Annual Research Report
生物活性テルペノイドの全合成と創薬リード探索への展開
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08J11673
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
横江 弘雅 徳島大学, 大学院・薬科学教育部, 特別研究員(DC1)
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Keywords | brevione / meroterpenoid / alellochemical / pyrone / oxidative coupling / ionic liquid / acyl radical |
Research Abstract |
あらかじめC環部のC-11位に水酸基を導入した化合物を用いて合成をすすめたが、酸化的カップリングを行う為のジエン体へと誘導する段階で、水酸基の異性化が進行し、望むジエン体を合成することは困難であることが明らかになった。その為、合成計画を変更し、骨格構築を行った後にC-11位に直接的に水酸基を導入することとした。この鍵反応において用いる基質はブレビオンCを選定した。そこでまずブレビオンCの合成を行い、その全合成を達成することができた。本合成により得られた大きな成果は、以下の2点である。i)当研究室において開発した、チイルラジカルを用いてアルデヒドから直接的に発生させたアシルラジカルの分子内7-エンド環化反応により、高収率でA環部となる7員環ケトンを合成した。ii)ジエンとα-ピロンとをセリウムアンモニウムナイトレイト及び酢酸銅(II)を用いた酸化的スピロ環化反応に付し、ジテルペン部とポリケチド単位を縮合させた。本反応におけるジアステレオ選択性は、用いる溶媒によって劇的に左右されることを明らかにした。汎用されているアセトニトリルを溶媒として用いた場合、10:1の異性体混合物を与えたが、イオン液体と塩化メチレンを混媒として用いたところ、ほぼ単一の生成物として望むジアステレオマーを選択的に合成することができた。
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Research Products
(1 results)