2008 Fiscal Year Annual Research Report
窒化アルミニウム焼結体の欠陥解析および熱的、光学的特性の向上
Project/Area Number |
08J11714
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
本間 隆行 Nagaoka University of Technology, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 窒化アルミニウム / ルミネッセンス / 熱伝導率 / 光透過率 / トラップ / 着色 / 真性欠陥 |
Research Abstract |
1、A1N焼結体に紫外線を照射することにより着色(光透過率の減少)が起こることがわかった。この現象にはトラップが深く関係していると考えられる。そこで、熱ルミネッセンスによりA1N焼結体中のトラップを評価した。その結果、焼結助剤の添加量の増加に従い熱ルミネッセンス強度が減少することがわかった。これはトラップ濃度の減少を反映していると考えられる。トラップ濃度が顕著に減少しているにもかかわらず、紫外線照射による着色量はそれを反映しなかった。また、活性化エネルギーを見積もり、より詳細に着色メカニズムを考察したが今のところ明らかになっていない。今後、さらなる調査が必要である。 2、これまでに格子欠陥の評価法の一つであるカソードルミネッセンスによって、焼結助剤焼結助剤の添加量の増加に従い、酸素が関与した欠陥の濃度が減少したことを報告してきた。一方、フォトルミネッセンスにより焼結助剤の添加量の増加に従い、濃度が増加する欠陥の存在がわかっていた。焼結助剤の添加によって形成されると考えられる格子欠陥が焼結過程においてどのように変化するかを調査するため、焼成における保持時間を変化させてA1N焼結体を作製し、フォトルミネッセンス測定を行った。その結果、1880℃、保持時間>10hの焼成を行うことによって格子欠陥が形成されることがわかった。焼結助剤が不純物として欠陥を形成したのではなく、長時間の焼成によって窒素空孔や格子間アルミニウムなどの真性欠陥が形成されたためと考察した。
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Research Products
(3 results)