2011 Fiscal Year Annual Research Report
看護の観点からみた生活温熱環境の安全性と快適性に関する研究
Project/Area Number |
08J40039
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
橋口 暢子 九州大学, 大学院・医学研究院, 特別研究員(RPD)
|
Keywords | 低湿度 / 高湿度 / 体温 / 高齢者 / 温冷感 |
Research Abstract |
本研究課題において、これまで、高湿度環境および低湿度環境がもたらす生理・心理的影響および除湿・加湿の影響について、対象を65歳以上の高齢者に拡大し、湿度環境と加齢との関係を検討するための被験者実験を行い、本年度(9月末まで)は、その追加実験およびデータの分析を進めた。その結果、相対湿度を70%から50%に除湿した際の、皮膚の回復皮脂量の上昇が高齢者は、若年者に比べ小さいこと、また、主観的にも、湿度レベルの違いの認識が困難となることを認めた。低湿度環境下では、高齢者は、皮膚温低下が若年者に比べ抑制されること、主観的には、乾燥の自覚が乏しくなる可能性が示された。また、低湿度環境の長時間暴露が及ぼす影響についても、若年者を対象に被験者実験を行い、基礎データの収集を行った。 低湿度環境が及ぼす高齢者の生理心理反応については、日本人間工学会第52回大会、およびXIV International Conference on Environmental Ergonomicsにて発表を行った。 低湿度環境の長時間暴露の影響については、日本生理人類学会第64回大会でその研究成果を発表し、また、10月に開催予定のThe 4^<th> Ihtemational Conference on Human-Environment systemにおいてもその成果の一部を発表予定である。現在は、高湿度、低湿度環境が及ぼす高齢者の生理心理反応についての論文を国際誌に投稿できるよう準備を行っている。
|
Research Products
(3 results)