2008 Fiscal Year Annual Research Report
大型素粒子実験装置の遠隔操作システムを用いた体験型学習プログラムの開発
Project/Area Number |
08J40120
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
片岡 佐知子 Osaka University, 人間科学研究科, 特別研究員(RPD)
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Keywords | サイエンスキャンプ / Belle実験 / 素粒子物理学 |
Research Abstract |
高エネルギー加速器研究機構で稼働中のBelle実験で実際に使用されている実験設備や実験データを活用し、「研究者と同一の研究環境における研究体験」を軸とした実習を通じて自然科学研究への理解を深めてもらうことを目的としたプログラムを開発すること、また、情報通信の帯域を活用することにより教育現場や科学館に研究所の研究環境を再現することで、Belle測定器から離れた地点においても研究体験が可能な学習環境を構築することが本研究の目的である。 今年度は、学習者にとって興味の持てる研究環境を具体的に把握する基礎研究として、平成20年8月10日〜13日の4日間、高エネルギー加速器研究機構において高校生を対象とした素粒子サイエンスキャンプを開催しか。全国から24名の高校生(男子16名、女子8名)が参加した。キャンプ開催後に実施した学習者に対するアンケート調査や、教育現場の研究協力者からの評価を報告書にまとめ、日本物理学会や科学教育学会で報告した。 また、所属研究室で取り組んでいる「超鏡システム(バイパーミラー)」を使用した遠隔教育の実践として、平成21年1月21日〜23日に行われた超高速インターネット衛星「きずな」による大分-大阪間の小学校を結んだ遠隔教育実験に参加した。ハイビジョンでの超鏡システムを用いた学習環境は、臨場感を伴うコミュニケーションが可能であることを確認できたことから、遠隔サイエンスキャンプや事前学習教材のコンテンツ開発に応用していく。
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Research Products
(3 results)