2008 Fiscal Year Annual Research Report
低酸素下におけるサイトカイン産生変動機序-メチル化の関与
Project/Area Number |
08J56251
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
青井 陽子 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 低酸素 / MCP-1 / DNAメチル化 / ヒストンメチル化 |
Research Abstract |
現在までに、低酸素下では炎症性サイトカインの一つであるMCP-1発現が抑制され、この現象にはMCP-1エンハンサー領域におけるDNAメチル化および抑制型ヒストンメチル化H3K9me2の増加が関与していることを明らかにした。そこでこれらの現象の詳細な機序を明らかにするために、 1.IL-1β・低酸素刺激下におけるDNAメチル化/脱メチル化酵素または特定のヒストンメチル化/脱メチル化酵素の変化 2.MCP-1プロモーターに結合するメチル化結合タンパクの同定 3.HDAC3/N-CoRコリプレッサー複合体の関与 4.DNAメチル化およびヒストンメチル化/脱メチル化の順序の内,DNAメチル化酵素活性および脱メチル化酵素活性の変化を比色法を用いて、今年度検討を行った。 その結果、IL-1β刺激下で低酸素処置をするとグローバルなDNAメチル酵素活性の低下か認められた。この結果は以前得られた低酸素刺激によるDNAメチル化の増加という結果とは相反するが、Coomber(2007)らの報告とは一致するものである。つまり、低酸素下におけるDNAメチル化の増加現象は遺伝子特異的であることが示唆される。一方脱メチル化酵素活性に関しては変化は認められなかった。 これらの結果を受け、次年度は個々のDNAメチル化酵素またはメチル化結合タンパクにターゲットを絞り、siRNAまたはChIPアッセイを行うことでMCP-1プロモーターにおけるDNAメチル化メカニズムを明らかにする予定である。
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Research Products
(3 results)