2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J56291
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
大倉 健 Hitotsubashi University, 大学院・商学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 技術革新 / トップマネジメント |
Research Abstract |
1.企業内における技術革新とその組織横断的な影響過程を研究するために,技術・市場の両面から産業発展にきわめて大きな影響を及ぼした技術革新の事例を取り上げて調査した.具体的には,第54回(平成19年度)大河内記念賞を受賞した荏原製作所の「内部循環型流動層技術の開発」を対象事例に選び,受賞者5名への詳細な聞き取り調査を平成20年11月から12月にかけて実施した.すでに予定の聞き取り調査は終了しており,執筆作業もほぼ完了した段階にある.その成果は「荏原製作所:内部循環型流動層技術の開発」という表題のもと,イノベーション研究センターが発行する『IIRワーキング・ペーパー』のひとつとして同センターのWebサイトに公開される予定である(http://www.iir.hit-u.ac.jp/iir-w3/index.html). 2.上記の研究と並行して,企業の技術革新行動に大きな影響を及ぼすトップマネジメントに関する研究を進めている.組織内におけるトップマネジメントの影響力とその重要性に比して,わが国ではいくつかの少例を除いてこれに関す研究がそれほど進んでいないのが現状であり,その理論的・実証的研究が必要とされている.これまでの具体的な研究作業としては,1990年代以後近年に至るまでのトップマネジメント研究の諸潮流を精査した上で,いまだ理論的にも実証的にも解明されていない問題領域について整理している.その内容については「経営者交代をめぐる政治的プロセスと戦略形成への影響メカニズム」という表題のもと,平成21年6月開催の組織学会研究発表大会において発表する.これについては1月末に当該学会へ発表の申込みをし,審査を受けたうえで3月末に受理された.この研究は,論文としてまとめられ5月末に『一橋大学』に投稿するべく準備中である.
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Research Products
(1 results)