1997 Fiscal Year Annual Research Report
ヨーロッパグリーンツーリズムの発展構造の経済学的分析
Project/Area Number |
09041063
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Research Category |
Grant-in-Aid for international Scientific Research
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Section | Field Research |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岩井 吉彌 京都大学, 農学研究科, 教授 (40093190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
GLUCK Peter ウィーン農科大学, 教授
ESSMANN Hans フライブルク大学, 教授
高柳 敦 京都大学, 農学研究科, 講師 (70216795)
松下 幸司 京都大学, 農学研究科, 助教授 (90199787)
宮崎 猛 京都府立大学, 農学部, 教授 (50115945)
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Keywords | ヨーロッパ / グリーンツーリズム / 農村観光 / 農家民宿 / 農林業 / 地域経済 / 観光マーケティング |
Research Abstract |
平成9年度は、平成10年度本調査のための準備、予備調査として位置づけ、イギリス、ドイツ、オーストリアでのグリーンツーリズムの実態と特徴を把握することに重点をおいた。各国の政府等観光部門及び民間のツーリズム協会でのヒアリングと統計データの収集をはじめ、それぞれ数戸の農家民宿での経営実態調査を実施した。特にオーストリアについては、研究スタッフ共通の認識を深め、最善の調査・研究手法を見いだすことを目的として、全員で同一行動をとり、調査期間を最も長く設定した。現地のパートナーの協力もあり、全ての調査はとどこおりなく完了した。 平成9年の9月と11月には内部検討会を実施した。そのなかで明らかになった知見をまとめると次のようになる。(1)グリーンツーリズムは、ヨーロッパではすでに広く一般化しており、他の観光旅行と同等のものと考えられている。それゆえ、格安の海外旅行等との競合が激化している。(2)農家民宿は、農業・酪農経営収入を補充するものとして重要な収入源となっており、これがヨーロッパ農業や農村を支える役目をも果たしている。(3)農家民宿に宿泊する旅行者の行動様式は日本の場合と大きく異なる。このことから、ヨーロッパ人と日本人との休暇や休暇に対する考え方や、自然や農業えの接し方の違いから明らかになってきた。
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