1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09041105
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
近藤 豊 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (20110752)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河村 公隆 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70201449)
西 憲敬 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00222183)
北 和之 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (30221914)
趙 永浄 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (00303595)
小池 真 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (00225343)
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Keywords | 対流圏オゾン / 対流圏窒素酸化物 / 西太平洋域 / バイオマス燃焼 |
Research Abstract |
本研究では、これまで十分な観測が行われてこなかった西太平洋域や北アメリカ周辺において、アメリカ航空宇宙局(NASA)やインドネシア国立航空宇宙研究所(LAPAN)等の研究機関と共同で、大規模かつ組織的な航空機観測を実施し、広範な領域におけるオゾンや窒素酸化物の分布、収支、人間活動の影響を明らかとすることを目的としている。 平成10年度は、9月から10月にかけてインドネシアのバンドン空港を拠点として5回の探査飛行観測を実施した。観測はインドネシアのスマトラ島およびカリマンタン島におけるバイオマス燃焼領域付近を中心に実施した。本観測はほぼ全て本研究の研究代表者および分担者(日本およびアメリカ、ニュージーランド)によって実施され、窒素酸化物、オゾン、一酸化窒素、非メタン炭化水素類、およびエアロゾル粒子について、全てのフライトにおいて高精度のデータを得ることに成功した。これらの観測によりインドネシア領域のバイオマス燃焼の化学的特性等において多くの知見が得られた。また気象解析やモデル計算などの共同研究の結果、これらのバイオマス燃焼が西太平洋赤道域における大気化学環境に大きな影響を与えていることが明らかとなった。 本年度はまた、6、8、12月に渡米し、昨年度に実施した航空機観測結果についてアメリカの研究者と数値モデルとの比較解析等の共同研究を行った。この結果、雷活動による窒素酸化物の生成過程などが上部対流圏において重要な役割を果たしていることが分かった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kondo,Y.,et al.: "Impact of aircraft emissions on NOx in the lowermost stratosphere at northem midlatitudes" Geophysical Research Letters.
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[Publications] Koike,M.,et al.: "Impact of aircraft emissions on reactive nitrogen over the North Atlantic Flight Corridor region" J.Geophys.Res.
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[Publications] Kita,K.,et al.: "Distribution and partitioning of reactive nitrogen observed in the upper troposphere over the Atlantic Ocean and North America in autumn" J.Geophys.Res.
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[Publications] Kondo,Y.,et al.: "Profiles and partitioning of reactive nitrogen over the Pacific Ocean in winter and early spring" J.Geophys.Res.102. 28,405-28,424 (1997)
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[Publications] Kondo,Y.,et al.: "The performance of an aircraft instrument for the measurement of Noy" J.Geophys.Res.102. 28,663-28,671 (1997)
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[Publications] Koike,M.,et al.: "Reactive nitrogen and its correlation with O3 and CO over the Pacific in winter and early spring" J.Geophys.Res.102. 28,385-28,404 (1997)