1998 Fiscal Year Annual Research Report
日本・中国・韓国現代社会の基層構造に関する実証的比較研究
Project/Area Number |
09044040
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
矢野 敬生 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (40200555)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 一鐡 ソウル大学校, 社会科学大学, 教授
陸 学芸 中国社会科学院, 社会学研究所, 教授
堀口 健治 早稲田大学, 政治経済学部, 教授 (80041705)
間 宏 早稲田大学, 文学部, 教授 (10015357)
柿崎 京一 早稲田大学, 人間総合研究センター, 研究員 (00041799)
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Keywords | 家族(家・チプ・家庭) / 親族(同族・門中・宗族) / 先祖祭祀 / 土地所有 / 労働組織(エイ・ブマシ) / 近隣(ムラ・マウル・村) / 民間信仰 / 地域統合 |
Research Abstract |
今年度も引き続きフィールド調査を重ね、月例研究会を催した。また1998年7月19日から21日には国際シンポジウム「民族社会の基礎構造-日本・中国・韓国の比較研究」を主催した。このシンポジウムには日・中・韓3ヶ国の共同研究者が参加して研究成果の報告と討論を行った。これまで各研究者は民族社会構成の核となる基層文化の解明に共通の目的をおいてきた。そして文化的環境の比較的濃密に表出している村落社会を対象とし(調査地:日本長野県諏訪郡瀬沢新田、韓国忠清南道唐津郡桃李里,中国河北省西村・東村・黒竜潭)、調査を行ってきた。報告は指標となるキーワードをもとに3部セッションで行われた。演題は以下の通り。 ■基調報告:柿崎京一(早大)「民族社会比較研究の意義と方法」 ■セッションI-家・家族・同族・宗族 ・金弼東(忠南大学校)「韓国宗族集団の構造と変化-忠清南道唐津郡の一宗族マウルの事例」 ・文玉杓(韓国精神文化研究院)「韓国農村の家族生活と儀礼-忠清南道唐津郡桃李里の事例」 ・王思斌・李小慧(北京大学)「血縁と利益によって形成される東村の家族」 ・楊善華(北京大学)「個人請負企業の展開と家族関係の再編成」 ・柿崎京一「家と同族の構造と変化」 ■セッションII-土地・労働 ・矢野晋吾(早大院)「村落における労働力の社会的性格-八ヶ岳南麓村の事例」 ・大澤幸一郎(早大院)「水利秩序にみる村の「領域」統括-八ヶ岳南麓瀬沢新田村の事例」 ・韓道鉉(韓国精神文化研究院)「土地・親族・経済活動-忠清南道唐津郡桃李里の事例」 ・張厚義・王頡(中国社会科学院)「中国農村構造の分化と再組織」 ・陸学芸(中国社会科学院)「中国土地制度の変遷」 ■セッションIII-信仰・地域統合 ・矢野敬生・林在圭(早大)「瀬沢新田における祭祀組織とその構造」 ・宋正基(全北大学校)「韓国宗族マウルの祖先祭祀と社会統合について」 ・羅紅光(中国社会科学院)「国家公有制の中の民間公有化形態-黒竜潭の人々の儀礼的活動から見た民間公有化形式」
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 柿崎京一・矢野敬生他3: "韓国忠清南道同族村の社会・文化変動に関する実証的研究" 青丘学術論集. 第13集. 283-338 (1998)
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[Publications] 林在至: "韓国における「門中」の構造と機能" 村落社会研究. 通巻9号. (1998)
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[Publications] 大澤幸一郎・矢野敬生: "水利秩序にみる村の「領域」統括-八ヶ岳南麓村の事例-" ヒューマンサイエンス. 12・2. 76-95 (1999)
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[Publications] 柿崎京一・陸学芸・金一鐡編: "民族社会の基礎構造-日本・中国・韓国の比較研究" 東アジア比較研究会, (1998)
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[Publications] 金一鐡・金弼束他5: "〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 -忠清南道大湖芝面桃季里〓事例" 〓〓〓〓, 446 (1998)
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[Publications] 柿崎京一・陸学芸・金一鐡編: "民族社会〓基礎構造-日本・中国・韓国比較研究" 東〓〓〓比較研究, 207 (1998)
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[Publications] 柿崎京一・陸学芸・金一鐡編: "民族社会的基〓結〓-日本・中国・韓国的比較研究" 東アジア比較研究会, 140 (1998)