1997 Fiscal Year Annual Research Report
トルコ共和国内の一般的な鉄筋コンクリート建物の耐震性の検討
Project/Area Number |
09044181
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡田 恒男 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (40013122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ILKI Alper イスタンブール工科大学, 構造工学部, 助手
YUKSEL Ercan イスタンブール工科大学, 構造工学部, 助手
KARADOGAN Fa イスタンブール工科大学, 構造工学部, 教授
林 正司 芝浦工業大学, 工学部, 助教授 (80052885)
大和田 義正 芝浦工業大学, 工学部, 助教授 (70052826)
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Keywords | 地震被害 / 低層鉄筋コンクリート造建物 / 耐震診断 / 耐力 / 設計規準 / 常時微動測定 / 動的特性 / 応答解析 |
Research Abstract |
1.トルコの耐震設計規準の変遷と現状を調査し、日本の規準との相違を求めた。トルコ側パートナーと共にトルコにおける設計規準の変遷の調査・検討を行った。またそれぞれの時期に建てられた建物の実物調査も並行して行われた。建物の構造設計図書などの基本データが得られない事が多く、また使用材料の基本的性質も把握されておらず、さらなる検討が必要であるが、これまでの結果からは、補強筋の数が少なく、鉛直部材に極端な方向性を持つ例が非常に多い。建築物の発注から設計・施工までの技術者に関わる過程をも調査検討する必要性がある。 2.日本の耐震診断規準をトルコの建物に応用し、この方法によりトルコの建物が実際に保有する地震に対する耐力の評価を試みた。日本建築防災協会による鉄筋コンクリート造建物の耐震診断規準を用いて、イスタンブール市内の低層鉄筋コンクリート建物の実態調査と耐震診断および地震動に対する応答解析を行い、建物の持つ各種指標値などを日本国内のそれと比較する資料を得た。これまでのトルコの設計規準で作られた建物の多くは、日本国内で適用されている耐震診断の基準を満たしておらず地震時の予測被害率は極めて高いと考えられる。 3.建物の常時微動測定を行い建物の動的特性の把握を試みた。イスタンブール市内の建設中あるいは既存建物および数年前に大きな被害を受けたディナ-ル市内の被災建物の測定・解析を行いこれらの動的特性に関する資料を得た。その結果、日本国内の建物に比べて一般的に周期が長くまた方向性をもつ例が多く、立体応答解析との比較を重視する必要がある。 調査した地域内の多くの建物では中空レンガを用いた非構造壁が多用されており、ディナ-ルの被災建物の調査から、この壁の及ぼす種々の影響を検討することは極めて重要と考える。
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