1999 Fiscal Year Annual Research Report
スーパーバイオシステムの高次認識糖鎖分子による構築
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09240102
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Research Institution | Teikyo University of Science & Technology |
Principal Investigator |
瓜生 敏之 帝京科学大学, 理工学部, 教授 (80011005)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 清 東京都老人総合研究所, 室長 (10190133)
小林 一清 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10023483)
西村 紳一郎 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00183898)
畑中 研一 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (70167584)
秋吉 一成 京都大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90201285)
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Keywords | 糖質自動合成システム / 共重合型糖鎖高分子 / コレステロール置換プルラン / 抗エイズウイルス活性 / エイズ薬デリバリー / ガラクトース転移酵素 / 糖タンパク質 / 硫酸化グルコース担持ポリマー |
Research Abstract |
A01班「糖鎖の超精密合成に関する基礎研究」。マルトース結合担体ポリマー上に酵素を結合させた融合型糖転移酵素を調整した。これを用いて、細胞接着活性を持つ、4糖-リンカー-オリゴペプチドおよび6糖からなる糖脂質を合成した。この方法によって、効率的で汎用性に富む複合糖質自動合成システム、および糖鎖伸長反応を連続的にモニタリングする方法の開発が可能となってきた(西村分担)。A02班「糖分子鎖集合体」。血管内皮細胞上における炎症や癌転移の阻害剤の可能性を持つ、セレクチンファミリーと特異的に結合する共重合体型糖鎖高分子を合成した。3,6位硫酸化ガラクトース担持高分子は、シアリルルイスXとセレクチンの結合を強く阻害する物質であることが分かった(小林分担)。タンパク質を特異的に取り込みまた放出するコレステロール置換プルラン微粒子を合成した(秋吉分担)。A03班「糖鎖による生命分子制御」。高い抗エイズウイルス活性を持つ硫酸化多糖・オリゴ糖の作用機構をNMR分光学で検出する方法を見出した。エイズウイルスペプチドシーケンスとカードラン硫酸の相互作用は、生成するゲルに特有のNMR吸収から定量出来ることが分った。リンパ組織へドラックデリバリー能を持つ、エイズ薬のアジドチミジンを担持した硫酸化多糖を合成した(瓜生分担)。A04班「高次認識糖鎖による細胞機能制御」。β-1,4-ガラクトース転移酵素を欠如させたマウスを作ってその機能を解析したところ、β-1,4-ガラクトース転移酵素は細胞内に複数個存在することを明らかにした。また、β-1,4-ガラクトース転移酵素Vは、糖タンパク質糖鎖のみならず糖脂質糖鎖の合成も行うことが出来ることを見出した(古川分担)。細胞増殖因子の活性化能を持つ、硫酸化グルコース担持ポリマーを合成した(畑中分担)。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] S.-I.Nishimura et al.: "Specific Crosslinking of Cell Adhesive Molecules by Heterobifunctional Glycopeptide Synthesized on the basis of chemoenzymatic Strategy"Chem.Commun.. 1435-1436 (1999)
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[Publications] K.Kobayashi et al.: "Rigid Helical Poly(glycosyl phenyl isocyanide)s:Synthesis,Conformational Analysis,and Recognition by Lectins"Macromolecules. 32. 6595-6603 (1999)
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[Publications] T.Uryu et al.: "Synthesis,Enzymatic Hodrolysis and Anti-HIV Activity of AZT-Spacer-Curdlan Sulfates"Macromolecules. 32. 8319-8324 (1999)
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[Publications] K.Furukawa et al.: "Involvement of β1,4-galactosltransferase V in Malignant Transformation-Associated Changes Glyosylation"Biochem.Biophys.Res.Commun.. 265. 434-438 (1999)
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[Publications] K.Akiyoshi et al.: "Self-agregate Nanoparticles of Choresteryl and Galactoside Groups-Substituted Pullulan and Their Specific Binding to Galactose Specifc Lectin,RCA120"Macromol.Chem.Phys.. 200. 1554-1560 (1999)
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[Publications] K.Hatanaka et al.: "Chemical Synthesis of Comb-Shaped Polysaccharide Derivatives via Cationic Ring-Opening Polymerizarion and Copolymerization of an Anhydrodisaccharide Monomer"Macromolecules. 32. 2131-2136 (1999)
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[Publications] 西村紳一郎、畑中研一、佐藤智典、和田健彦: "生命高分子化学入門"講談社サイエンティフィック. 200 (1999)
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[Publications] T.Uryu,K.Katsuraya,K.-J.Jeon and Y.Gao: "Hydrocolloids,Part2"Elsevier(Amsterdam,Netherlands). 11 (2000)