1999 Fiscal Year Annual Research Report
科学系博物館と学校教育との融合をはかる科学教育システムの開発に関する研究
Project/Area Number |
09300001
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Research Institution | National Scientific Research |
Principal Investigator |
吉武 弘喜 国立科学博物館, 教育部, 部長 (50291951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 正賢 茨城大学, 教育学部, 助教授 (80143139)
武村 重和 広島大学, 教育学部, 教授 (70112159)
大堀 哲 静岡大学, 情報学部, 教授 (30169057)
小原 巌 国立科学博物館, 教育部, 科学教育室長 (60259992)
土居 祥兌 国立科学博物館, 植物研究部, 植物第2研究室長 (10000134)
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Keywords | 学社融合 / Team Teaching / マルチメディア / 科学教育プログラム |
Research Abstract |
本年度は,学校の体育館や公民館等の広い場所で多人数を対象にした科学教育システムの試行授業と,これまでの研究成果の分析を行い,この科学教育システムを効果的に発信するための方策について考察を行った.本年度の研究実績は以下のようである. (1)これまで開発した科学教育プログラムの改善と整備 これまでの試行授業の実施により,各プログラムを実施する際の資料の種類と活用および提示の方法について検討し,どのような方法が学習効果が高いかその方向性を明確にした.この結果に基づき,各科学教育プログラムについて,指導方法の改善と科学資料の整備を行った. (2)体育館や公民館等で行う多人数を対象とした科学教育システムを実施する際の手法についてのデータの収集 体育館や公民館等の広い場所で100人以上の多人数を対象にテレビ会議システムを利用して科学教育プログラムを発信する際には,クラス単位の少人数で実施するときとは別の配慮が必要になる.第一に授業を受ける側全員に映像と音声が明確に伝えられるようにすることの必要性,第二に,実習,観察などを実施する際,映像を見ながら指導している指導者がなるべく多くの受講者の様子を把握できるよう配慮することである.これには,受講場所の授業協力者の補助と多人数に合う科学教育プログラム内容の検討が必要であることが判明した.このプログラムの内容は,教授法と学習形態の組み合わせを考慮することにより,学習効果をより高められる可能性がある. (3)効果的な学習パターンの構築 これまでの研究結果の分析により,科学教育システムを実施する際には,科学教育プログラムを,4つの教授法と3つの学習形態に分類することができ,それぞれの教授法と学習形態の長所と短所が明確になった.これによって,学習目的に応じた3つの学習パターンの例を提示できた.これらのデータの提示により,効果的な学習パターンを構築するための基礎がつくれたと考える.
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