1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09304073
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
菊澤 喜八郎 京都大学, 生態学研究センター, 教授 (50271599)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅木 清 北海道立林業試験場, 研究職員
大沢 晃 龍谷大学, 国際文化学部, 助教授
高田 荘則 北海道東海大学, 国際文化学部, 助教授 (80206755)
浅野 透 京都大学, 生態学研究センター, 教授 (00281105)
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Keywords | 密度バイオマスの関係 / 積算本数・積算サイズとの関係 / 1方向競争の仮定 / 個体生長式 |
Research Abstract |
Kira et al(1953)に報告された本数密度と収量との関係はShinozaki and Kira(1956)により?逆数関係式に定式化された。その後Hozumi et al(1968)により見いだされた植物群落内部のサイズ構造を示す式はこの逆数式と全く同一の形式をとる。一方向競争条件下では、この両者が全く同一になることが論理的に導かれた。このことはAnnals of Botany誌に論文として公表した(Kikuzawa1999)。この直観的な理解はその後研究協力者小林豊の協力を得て数理的な理解に到達しつつある。すなわち、自分の個体サイズ、自分より大きい個体の積算サイズ(一方向競争を示す)および、全個体の積算サイズ(両方向競争を示す)を組み込んだ個体生長式を本数をプロット全本数とおいた条件下で積分するとShinozaki and Kira(1956)の逆数式が、また本数をプロット内各本数とおいた条件で積分するとHozumiet al(1968)の逆数式が導かれることを明らかにした。これについては現在発表準備中である。この問題をめぐって1999年1月23-25日に研究会を開他した。これには研究分担者以外に20名以上の研究協力者が集まり、上に述べた定式化に関する議論を行うとともに、植物集団の生態学に関するトピックスについて情報交換を行った。特に重要な情報はHozumi et al(1968)の論文形成に関しては計算部分は篠崎吉郎氏が行ったこと、この計算に際して一方向競争という概念は入っていないことなどを知ることが出来た点であった。
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[Publications] Kikuzawa,K: "Theoretical relationships between mean plant size, size distribution arkl self thinning under one-sided competition." Annals of Botany. 83. 11-18 (1999)
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[Publications] Umeki,K.& Kikuzawa,K: "Long-term growth dynamics of natural forests in Hokkaid island, nothern Japan" Journal of Vegetation Science. (in press). (1999)