1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09305006
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡部 俊太郎 東京大学, 物性研究所, 教授 (50143540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関川 太郎 東京大学, 物性研究所, 助手 (90282607)
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Keywords | チタンサファイアレーザー / 多光子吸収 / フェムト秒 / 高次高調波 / チャープ / パルス圧縮 / アト秒 / TWレーザー |
Research Abstract |
平成9年度はチタンサファイアレーザーの9次高調波のパルス幅を2光子吸収を用いて初めて測定し、平成10年5月の国際会議(CLEO'98)に招待された。 平成10年度は更なる短パルス化を目ざし、高調波のチャープ特性を調べ、パルス圧縮することにより13フェムト秒を得た。これは高次高調波の最短パルス幅である。一般に高次高調波はその発生メカニズムからして、負のチャープをしている。これを補償してパルス圧縮するためには正の分散を必要とする。5次と7次の高調波に対し、LiF、CaF_2の板を厚みを変え透過させることにより、最適な厚みがあることを実証し、100fsの励起光に対し、13fsの高調波を得た。 また自己相関波形が5次高調波のHeによる4光子吸収によることを明らかにした。またチタンサファイアレーザー光にチャープを与えることにより特定の厚みのLiFに対し最短パルス化できることを実証した。これらの結果は高次高調波において初めてパルス圧縮を行ったものであり、投稿準備中である。 更に短パルス化してアト秒を目ざすためには、チタンサファイアレーザーの短パルス化と高速データ処理のため高繰り返し化が必要である。このため繰り返し周波数1kHzでTW級レーザーを開発した。パルス幅21fsで0.66TWを得た。このピーク出力はkHzレーザーでは最高である。
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[Publications] 関川 太郎: "Femtosecond extreme-ultraviolet quasi-continuum generation by an intense femtosecond Ti : sapphire laser" Journal of the Optical Society of America. 15・4. 1406-1409 (1998)
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[Publications] 鍋川 康夫: "Generation of 0.66-TW pulses at 1 kHz by a Ti : sapphire laser" Optics Letters. 23・17. 1384-1386 (1998)
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[Publications] 富樫 格: "High-peak-power femtosecond Cr : forsterite laser system" Applied Physics B. 68・2. 169-175 (1999)