1997 Fiscal Year Annual Research Report
麻酔・手術侵襲による免疫変動機序の解明とその変動の人為的コントロール
Project/Area Number |
09307038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
細川 豊史 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (80165555)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広瀬 宗孝 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (50275228)
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Keywords | 麻酔 / 手術侵襲 / サイトカイン / Tリンパ球 / ヘルペ-Tリンパ球 / 免疫 |
Research Abstract |
基礎的実験として、胃ガンに対する胃亜全滴術を対象として以下の研究を行った。 1)フローサイトメトリー法を用いてCD4+抗体により術前の血液中のmonomuclear細胞分閣を取り出しhelper T Cellを振り分けた。次にTh1とTh2を識別するために表面膠原を使用する方法と、直接サイトカインに対するで振り分けるERISPOT法の両方を用いた。表面膠原はLAG-3(Th1)とCD30(Th2)を用いたが、手術侵襲という刺激の元での活性化細胞が変化として捉えられなかったために反応は認められなかった。ERISPOT法ではPermeabilizationの作業を行い、細胞内サイトカインの検出を行い、IFNγからTh1を、Il-4からTh2を振り分けることを試みたがいずれも検出できなかった。 2)胸腺分化細胞はresponding cellとして重要視されてきているが、新たにCD3、TCRγ/σを用いてフローサイトメトリーにて計測するという方法を用いて術中の変動を見てみたところ、術前と術中に明らかな変動が認められ、短時間に変化を来す可能性が示された。 3)この際に認められたCD3の養成率の変化は少なからずNK cell系マーカーの変動とパラレルに変化していることからこの変動の要因がNK cell系によるものと認識された。 4)また術中のサイトカイン産生については、以前より脾臓の関与が示唆されており、術中に脾静脈から採血する方法を用い、IL-6が執刀2時間頃より脾臓から放出されていることを確かめた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 広瀬宗孝, 他: "Extra dural buprenorphine suppresses breust feeding after caesarean section" British Journal of Anaesthesia. 79(1). 120-121 (1997)
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[Publications] 小田洋子, 他: "The role of spleen,plusma cortisol,emhthelin,and cytokines response during and after surgical stress" Acta Anaesthesiologica Scandinavia. 42(7)(未定). (1998)
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[Publications] 細川豊史: "麻酔と免疫" 臨床麻酔. 22(3)(未定). (1998)
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[Publications] 細川豊史: "疾病とサイトカイン-病因から治療への応用まで-,「麻酔とサイトカイン」" 真興交易医書出版部,編集:浅野茂隆, 谷憲三郎, 271 (1997)
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[Publications] 細川豊史: "基礎麻酔学セミナー" 近畿麻酔科医会, 353 (1997)