1999 Fiscal Year Annual Research Report
「地域」の教育力を生かす総合的学習-河川流域の自然・風土・文化の野外博物館化-
Project/Area Number |
09308006
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Research Institution | IBARAKI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小川 正賢 茨城大学, 教育学部, 助教授 (80143139)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 千春 茨城大学, 教育学部, 助教授 (90209007)
新井 孝喜 茨城大学, 教育学部, 助教授 (00261727)
大辻 永 茨城大学, 教育学部, 助教授 (20272099)
小野寺 淳 茨城大学, 教育学部, 教授 (90204263)
牧野 泰彦 茨城大学, 教育学部, 教授 (00100983)
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Keywords | 地域教育 / 総合的学習 / 野外博物館 / カリキュラム開発 / 流域 |
Research Abstract |
本研究は、地域としての「那珂川流域」を地域アイデンティティの源とみなし、これを、教育の「本質的中核」として位置づけ、自然、景観、風土、民俗文化、歴史といった総合的視点からの地域理解とそれが内包する教育力を発揮させる方途を検討するものである。研究当初は、流域全体を一つの総合的野外展示スペースとして機能させることを構想し、実際に河岸に「野外博物館」的要素を開発・設置する方向を模索したが、実際に研究が進展するにつれて、博物館型展示は、その展示ラベルが多角的な地域理解と地域教育力をかえって阻害する可能性が明らかになり、研究は、さまざまな基礎的情報をバーチャル空間(インターネット空間)に展開し、しかも、それらの情報提供に地域の人々が直接参加できる形態の自己展開型地域資料展示空間を開発する方向へシフトしていった。このような展示空間と現実の河川流域の体験・経験とを、学習者一人ひとりの頭の中で独自に組み合わせて、それぞれの「野外博物館」を頭の中に構築する。そのような活動を経験して実際に河岸に立った学習者には、それぞれ、独自の「那珂川観」が生まれ、個人と地域のアイデンティティが育まれるといった営為が期待されるようになった。本流域に関する資料の収集には、流域の多くの小字校がボランティア参加し、学校間の交流も促進された。こうして収集整理された基礎資料は、動物・植物相、水質、地質、景観(空中撮影、水上撮影を含む)、流通、交通、経済、文化(川漁を含む)、風土、昔話など多岐にわたる。これらの多くは、電子情報化され、地域の人々に公開可能となっている。
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[Publications] 新井孝喜: "総合学習の実践づくりのために"人間と教育. 18. 68-74 (1998)
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[Publications] 牧野泰彦 他: "1998年夏、那珂川洪水による蛇行州の微地形と堆積物"地質学雑誌. 105(7). 13-14 (1999)
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[Publications] 小川正賢: "「科学的な自然観」だけを学ぶ教育から「多元的な自然観」を育む教育へ"食農教育. 春号. 30-35 (1999)
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[Publications] 小川正賢: "総合的な学習は教科学習と知識観が異なる"学校運営研究. 11月号. 54-55 (1998)
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[Publications] Ogawa,M: "Under the Noble Flag of Developing Scientific and Technological Literacy"Studies in Science Education. 31. 102-111 (1998)
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[Publications] 小川正賢: "科学技術リテラシー開発ボランティア活動に対するシニア科学技術者の意識"科学教育研究. 22(4). 191-203 (1998)
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[Publications] 小川正賢 (編著): "惑いのテクノロジー -科学技術社会をどう生きるか-"東洋館出版社. 216 (1998)
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[Publications] 藤井 千春: "子どもの求めに立つ総合学習の構想"明治図書 (印刷中).