2000 Fiscal Year Annual Research Report
人工骨髄の開発・実用化と免疫学の新概念確立に関する研究
Project/Area Number |
09309003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西原 克成 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (10010323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 順三 科技庁無機材研究所, 総合研究官
神田 重信 九州大学, 歯学部, 教授
樺沢 洋 京急マリュパーク, 館長 研究員
志村 則夫 東京医科歯科大学, 大学院・医歯科総合研究科, 助教授 (30014202)
松田 良一 東京大学, 教養学部, 助教授 (90165837)
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Keywords | 進化 / 脊椎動物 / 免疫系 / 人工骨髄 / 用不同の法則 / 生命発生原則 / 上陸劇 / 化生 |
Research Abstract |
最終年度に当たる本年度は、脊椎動物の特徴である骨髄造血系の発生と鰓腸腸管呼吸器の肺呼吸への進化の相関性を人工骨髄器官を用いて骨髄造血巣を原始動物に発生させる実験進化学手法を応用して解明した。これにより骨髄造血系が主役として機能している免疫システムの本態を明らかにし、免疫病の発症の機序を解明し、予防法と治療法を樹立した。この結果、新しい免疫学の概念を樹立することが出来た。原始型の脊椎動物である二種類のサメ、ドチザメとネコザメ及びアホロートル・ゼノプスを陸上げする実験を行い、HLAの発生を解明した前年度に続いて、陸上げを境として白血球の性質が革命的に変化し、同時に交感神経系と錐体路系が発生することを組織学的に世界に先駆けて検証する事が出来た。これによりこころと精神の発生までも明らかにすることが可能となり、免疫学とこころ・精神の関連性も解明された。本研究により原始型が高等動物の胎児に相当することを異種移植実験により完璧に検証し、ヘッケルの生命反復学説を分子生物学的に検証し、真性生命発生原則として提唱した。また陸上げ実験により、第二革命で鰓器から発生する肺や胸腺、組織免疫系や交感神経系、臓器の栄養血管系のすべてがLamarckの用不用の法則にもとずいており、この法則が細胞遺伝子の引き金が物理化学的刺激によって引かれる化生(Metaplasia)で起こることを分子生物学的に検証した。これらの成果をBolognaで開かれた第13回国際シンポジウムCramics in Medicineで発表し多大な反響があった。脊椎動物を規定する骨の人工合成物質のヒドロキシアパタイト多孔体を用いて、生体力学刺激により進化で発生する高次組織の骨髄造血巣を、内骨格に軟骨しか持たないサメを用いて筋肉内に発生させる実験進化学手法により脊椎動物の3つの謎、すなわち進化の原因子、免疫システムの発生と骨髄造血系の発生原因のすべてが、重力作用への生命体の力学対応にあることを検証した。これにより新しい免疫病の治せる医学に立脚した正しい免疫学の体系が世界に先がけて樹立された。平成13年2月24日に日本免疫病治療研究会を発足させた。これらの業績を専門の雑誌の他に2001年度に7冊の本にまとめて出版した。年度内に研究を完成させることが出来たことは誠に喜ばしい限りである。
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Research Products
(25 results)
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[Publications] Katsunari Nishihara,Junzo Tanaka: "Development of artificial root of gomphosis and ankylosis by biomechanical stimuli"Absracts of Papers, Journal of Dental Research. 79,Special Issue. 559 (2000)
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[Publications] K.Nishihara,T.Ueda,K.Hirota,A.Ravaglioli and A.Krajewski: "Comparative studies on tissue reaction of newly sintered and conventionally sintered hydroxyapatite"Bioceramics. 13. 341-346 (2000)
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[Publications] T.Ueda,K.Hirota and K.Nishihara: "Development of revolutionizing biomaterials substituting various mammalian organs by means of sintered bioceramics"Bioceramics. 13. 515-518 (2000)
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[Publications] K.Nishihara,T.Ueda,J.Tanaka and K.Hirota: "Development of revolutionizing methods for hybrid-type artificial organs by means of bioceramics and biomechanics"Bioceramics. 13. 893-896 (2000)
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[Publications] Katsunari Nishihara,Hiroshi Kabasawa: "Biomechanics-corresponding Morphology of the Viscerocranium Evidence-Based Phylogenetics : Divergence between Reptiles and Mammals"J Oromax Biomech. 5(1). 73-75 (2000)
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[Publications] Norio Tsuta,Katsunari Nishihara: "Inducement of Synovial Cartilage around Artificially-Induced Articular by Biomechanical Stimuli"J Oromax Biomech. 5(1). 82 (2000)
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[Publications] Kiyoshi Kawase,Junzo Tanaka,Kazushi Hirota,Hiroshi Kabasawa,Katsunari Nishihara: "Studies on Development of Biocompatible Biomaterials by Means of Experimental Evolutionary Studies"J Oromax Biomech. 5(1). 41-42 (2000)
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[Publications] 西原克成,上田貴文: "爬虫類・哺乳類分岐に関する実験進化学的検証."日本発生生物学会第33回大会発表要旨集. 157 (2000)
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[Publications] 上田貴文,西原克成: "実験進化学手法による原初の革命の検証"第33回日本発生生物学会、日本発生生物学会第33回大会発表要旨集. 158 (2000)
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[Publications] 西原克成: "(ワークショップ4)海洋生物と哺乳類を用いた進化学の実験学的検証"日本発生生物学会第33回大会発表要旨集. XI (2000)
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[Publications] 西原克成: "重力進化学から見た精神作用の系統発生学とバイオラディアントエネルジギーの成立"Program & Abstracts, O-Ring Test. (特別講演). 93-94 (2000)
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[Publications] 西原克成: "真正生命発生原則-個体発生と系統発生の関連性."顎咬合誌. 20(4). 495-506 (2000)
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[Publications] 西原克成: "重力と進化-真正用不用の法則"日口健誌 咬み合わせの科学. 21(1). 48-61 (2000)
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[Publications] 西原克成: "咬み合わせと全身の関係"日口健誌 咬み合わせの科学. 21(2). 165-186 (2000)
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[Publications] 西原克成: "進化から見たヒトの器官の発達.身体発達"ぶんしん出版、東京、身体発達. 36-72 (2000)
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[Publications] 西原克成: "赤ちゃんの進化学."日本教文社、東京. (2000)
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[Publications] 西原克成: "2週間で美人になる本."マキノ出版、東京. (2000)
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[Publications] 西原克成: "顎・口腔の疾患とバイオメカニクス."医歯薬出版、東京. (2000)
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[Publications] 西原克成: "赤ちゃんの命のきまり"言叢社、東京. (2001)
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[Publications] 西原克成: "お母さんは名医."東洋経済新報社、東京. (2001)
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[Publications] 西原克成: "追いつめられた進化論"日本教文社、東京. (2001)
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[Publications] 西原克成: "西原博士のかしこい赤ちゃんの育て方."アート医研、東京. (2001)
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[Publications] 西原克成: "原始脊椎動物の器官と人工材料の複合移植によるハイブリッド型高次代替器官の開発."人工臓器大会プログラム:S-90. (2000)
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[Publications] 西原克成,田中順三: "骨髄造血の発生と重力作用.バイオミメティックスハンドブック"エヌ・ティ・エス、東京. 430-435 (2000)
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[Publications] 西原克成,田中順三: "ハイブリッド型人工歯根の開発.バイオミメティックスハンドブック"エヌ・ティ・エス. 430-435 (2000)