1997 Fiscal Year Annual Research Report
宇宙機械用トライボコーティング潤滑法の開発及び実用評価
Project/Area Number |
09355007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
加藤 孝司 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50005443)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 幸志 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10222621)
梅原 徳次 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70203586)
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Keywords | トライボコーティング / 超高真空 / 潤滑 / その場供給 / 低摩擦 / 長寿命 |
Research Abstract |
トライボコーティング潤滑の実用評価及び潤滑機構の解析を行った。得られた主要な結果は以下の通りである。 1.トライボコーティング膜は宇宙機械において実用条件とされる接触圧力(0.5-2GPa)とすべり速度(5-65mm/s)において、0.15以下の十分有効な低摩擦係数を与える。また、In-situコーティングにより、半永久の寿命が保証できる。 トライボコーティング膜の与える摩擦係数は、多の成膜法による軟質金属被膜の与える値(0.007-0.15)に比べ1/5から1/2程度に低下する。 摩擦係数の低下のために有効な被膜のせん断強度の低下の以下の2つの現象を実証した。 ・摩擦熱のよるトライボコーティング膜の溶融及び軟化 ・摩擦支援型被膜形成によるすべり面(110)の多い構造を有するIn被膜の形成 初期のトライボコーティングに加え摩擦係数の安定時において再トライボコーティングをすることにより摩擦係数を下げることが可能であり、最小摩擦係数として、窒化ケイ素ピン、US440Cディスク、n被膜の組み合わせにおいて2回目のトライボコーティングにより0.018を得た。
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