1998 Fiscal Year Annual Research Report
情報系工学科における研究・教育のためのシステムソフトウェア環境の開発
Project/Area Number |
09358004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Takushoku University |
Principal Investigator |
高橋 延匡 拓殖大学, 工学部, 教授 (70111630)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早川 栄一 拓殖大学, 工学部, 助手 (40262240)
並木 美太郎 東京農工大学, 工学部, 助教授 (10208077)
石原 孝一郎 拓殖大学, 工学部, 教授 (60255982)
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Keywords | マイクロカーネル / ミドルウェア / OS / OS / omicron |
Research Abstract |
(1) 昨年度に引き続き,OS/omicronの実用化を向かって,システムリファインメントを主に実行した.特に,システムの中核であるマイクロカーネルについて,上位のアプリケーションからの要求に従い,デバックおよび機能の安定,APIモデルの見直しを行い,信頼性を向上させた. (2) 今日のシステムソフトウェアの重要な要素である,TCP/IPインターネットワーキングについて,この機能を提供するプロトコルスタッフを実装した.これにより,インターネットを介したネットワークプログラミングの研究,教育が可能になった. (3) システム記述言語として用いているC++言語処理系について,コード生成の安定化および高速化を行った. (4) 安定した稼動システムを作成,配布するために,システム全体を構築するビルド環境を整え,試験的に開発関係者に対して,1か月単位でCD-Rを作成・配布する環境を構築した. (5) 開発指向の履歴ファイルシステムについて,V4システム上で統合し,複数のファイルシステムを追加可能なAPIを設計,実現した.これにより,ユーザが,実験的に複数のファイルシステムを,追加可能になった. これにより,システムの基礎部分から,ネットワーク環境まで,より広い範囲でのシステム教育が可能な環境が整い,複数のPC/AT互換機環境での動作検証を行った.この上でネットワークツールおよび,教育用ツールなど,各種応用ソフトウェアが稼働中である.
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[Publications] 森永智之, 他: "信頼性と性能とのトレードオフの決定を容易にする単一2次元アドレス空間のための保護機構の設計と実現" 電子情報通信学会論文誌. 10. 791-799 (1998)
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[Publications] 加藤泰志, 他: "2次元アドレスとダイナミックリングのための実行コンテキストと言語C/言語C++処理系の設計と実現" 情報処理学会論文誌プログラミング. 39-1. 78-78 (1998)
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[Publications] 横田大輔, 他: "ファイルシステム開発環境としてのソフトウェアバスの一評価" 情報処理学会コンピュータシステムシンポジウム. 95-102 (1998)
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[Publications] 高野了成, 他: "OS/omicron第4版におけるビルド管理" 情報処理学会第58回全国大会. 5F-06. (1999)
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[Publications] 佐藤友代, 他: "ソフトウェア開発を支援する電子研究ノートの実現" 情報処理学会第58回全国大会. 5J-02. (1998)
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[Publications] 橋本裕, 他: "プログラミング学習を支援する言語処理系「NB2」の設計" 情報処理学会コンピュータと教育研究会. CE-47. 33-40 (1998)