1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09410009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
土田 健次郎 早稲田大学, 文学部, 教授 (00120923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 真紀 北海道大学, 法学部, 助教授 (80271617)
遠山 敦 三重大学, 人文学部, 助教授 (70212066)
丸谷 晃一 中部大学, 女子短期大学・日本文化学科, 助教授 (50279999)
沢井 啓一 恵泉女学園大学, 人文学部, 教授 (50154141)
黒住 真 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (00153411)
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Keywords | 伊藤仁斎 / 伊藤東涯 / 古義学 / 古義堂 / 論語古義 / 林本 |
Research Abstract |
今年度はまず天理図書館の古義堂文庫の調査を行った。その結果、仁斎・東涯研究に有益でありながら、従来ほとんど使用されていなかった文献をリストアップし、その写真焼き付けを天理図書館に発注した。今年度は焼き付け作業の日程の関係から第1陣11点のみが入手でき、第2陣21点は来年度おくりになった。そのうち仁斎の主著である『論語古義』の定本と注釈の作成に必要な東涯手沢本『論語古義』、『古義抄翼』、『論語古義標註』の3点を複写してメンバーに配布した。同時にメンバーが既に入手していた林景范筆写本(いわゆる林本)の複写を、定本作成作業補助者に配布した。また仁斎・東涯関係の影印本、研究書を収集した。 『論語古義』の総論と学而篇を対象に、諸稿本、諸写本の校合のサンプルを作成した。これについては数度の作業打ち合わせと、2度の全体会での検討を加えた。なおあわせて出典等の注釈を作成した。これらの作業には、今回入手できた資料を活用した。 将来の仁斎全集編集の基礎作業として、メンバーの遠山敦が林景范筆写本『論語古義』のデータベースを作成した。このデータベースはまだ未校正なので、次の段階として校正作業、また他の主要著作のデータベース化についての計画が検討された。 全体会で仁斎の基礎的研究のための役割分担を協議した。仁斎が使用する重要概念、仁斎の経書観、中国や他の日本思想との具体的関係、交友・門人等仁斎をとりまく環境、江戸時代における仁斎観、明治以後の仁斎研究史、仁斎研究文献目録などについて一部役割を決め、作業を開始した。
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