1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09410020
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Research Institution | Kanazawa College of Art |
Principal Investigator |
辻 成史 金沢美術工芸大学, 美術工芸研究科, 教授 (90127259)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五十嵐 嘉晴 金沢美術工芸大学, 美術工芸学部, 教授 (60046167)
太田 昌子 金沢美術工芸大学, 美術工芸学部, 教授 (00285173)
佐々木 達夫 金沢大学, 文学部, 教授 (60111754)
田辺 勝美 金沢大学, 文学部, 教授 (90013755)
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Keywords | アルケオロジー / フ-コ- / ディスクール / 画像言語 |
Research Abstract |
画像通信に関連したハード面では、何度か討議を重ね、さらにこの面で先進的な研究を行っている東京国立文化財研究所を訪ねてその実情を訊ねた。その結果インターネットの利用は現在のところ実用的でないという結論に達したが、代って、金沢美術工芸大学と金沢大学が地理的に近接していることを幸いとして、MDディスクに記録したものを必要に応じやり取りすることが現実的な解決として採用された。それに必要な機器はすべて今年度中に設置された。来年度はさらにこの作業を実効あるものとするために、適切な検索システムの形成を試みる。 美術史学および考古学のディスクールに関連したソフト面での研究は、今年度中に5回の共同討議を重ねたが、とくに平成9年7月と10年1月には、夫々フ-コ-研究を専門とする講師を招き、彼の思想遍歴を前期・後期の二度に分って学び、また討議を行った。その結果、フ-コ-におけるアルケオロジーと実際の考古学の間に実際的な関連を見いだすことは出来ないという点では一致を見たが、他方フ-コ-後期における近代の「権力」に関する観察を確認し、今後さらに、学的なディスクールと権力との関係を見極める必要のあることでも一致を見た。来年度の主要な作業として、文字言語に加えて画像言語における構造的性格の解明、今回の企画に参加している研究者自身の業績のこの視点からの再吟味等があげられる。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 田辺 勝美: "パイタ-出土「舎衛城の双神変」図浮彫に関する-考察" 東洋文化研究所紀要. 第134冊. 43-107 (1997)
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[Publications] 田辺 勝美: "ガンダーラの出家?城図浮彫と夜の女神像" 佛教芸術. 第237. 15-41 (1998)
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[Publications] 辻 成史: "イメージリーディング再考" 金沢美術工芸大学紀要. 第42. 1-20 (1998)
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[Publications] 辻 成史: "奈穂に-丘の上から第十三章(中世末期の時祷書挿絵とモテットの関連を探る)" 皆川達夫古希記念論文集. 49-59 (1998)
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[Publications] 太田 昌子: "法隆寺絵殿本「聖徳太子絵伝」の語りの構造" 金沢美術工芸大学紀要. 第42. 21-40 (1998)
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[Publications] 保井 亜弓: "版画複制をめぐる諸問題-版画研究の黎明期におけるその意義-" 金沢美術工芸大学紀要. 第42. 41-52 (1998)
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[Publications] 佐々木 達夫(共著): "画像処理法による陶磁器・素地の定量化と産地推定(1)" 日本文化財科学会第14回大会研究発表要旨集. 88-89 (1997)
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[Publications] 佐々木 達夫(共著): "タニ窯跡群調査" カンボジアの文化復興. 14. 27-43 (1997)