1997 Fiscal Year Annual Research Report
ジエンダー関係の差別の構造に関する実証的研究-教育,福祉,医療領域の女性リーダーについて
Project/Area Number |
09410051
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
神田 道子 東洋大学, 文学部, 教授 (70058030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
旭 洋一郎 長野大学, 産業社会学部, 助教授 (30298400)
細井 洋子 東洋大学, 社会学部, 教授 (80073633)
天野 マキ 東洋大学, 社会学部, 教授 (50106035)
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Keywords | ジェンダー / 差別 / 女性 / リーダー / 教育 / 福祉 / 医療 |
Research Abstract |
平成9年度は本研究の初年度であり、来年度の調査実施にむけて、以下の研究を行った。 1 関連文献・調査の分析-最新の研究動向を把握することを中心に既存の文献・調査についての研究を行った。職業リーダーについては形成過程や家庭と職業の役割葛藤などの問題については、すでに多くの研究が行われているが、社会参画の視点からの新しい動向として、主としてイギリスの文献にみられるのだか、組織変革に女性リーダーがどのように関係しているかという社会システムの変革の視点からの研究が行われてきていること、変革の内容としての職場文化の顕在化が研究のポイントとして重要であることが明らかになった。 2 女性リーダー層の活動状況の把握-調査対象領域である教育、福祉、医療の職業組織、ボランティア活動の組織の状況、組織と女性リーダーの形成、活動との関係、女性の社会参画という視点からの組織の性格など実情を把握するための資料収集を行った。 3 調査票の作成-調査の枠組、調査項目の設定、質問内容、ワ-デイングなど調査票を作成するために、資料収集、それらの検討・整理を分担して行い、それを持ち寄って検討するという作業を繰り返し、調査票を固めた。調査枠組は、時間軸で現在と過程に分け、現在については「地位・権力関係、場の文化における差別」「社会参画層としてのリーダーのジェンダー意識」「問題解決意識及び行動とその関係」をおき、これらに影響するものとして情報、人間関係、時間、空間資源概念を導入した。過程については、ライフコースにおける「タ-ニングポイント」「危機・試練とその乗り越え」「そこでの資源の状況及び作用」を分析群とした。
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