1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09440002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山下 博 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30192793)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 享 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (70183085)
平井 武 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70025310)
澁川 陽一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90241299)
山田 裕史 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40192794)
齋藤 睦 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70215565)
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Keywords | 半単純リー群 / エルミート対称空間 / Harish-Chandara加群 / 最高ウェイト表現 / べき零軌道 / 一般化されたWhittaker模型 / 不変微分作用素 / 随伴多様体 |
Research Abstract |
実半単純リー群Gの表現論においては,無限次元既約表現が,さまざまな幾何構造に関連して得られる興味深い誘導表現のなかに如何に現れるかを理解することが極めて重要な問題である.本課題研究(平成9年度分)では,「既約表現の誘導加群への埋込み(模型)が,リーマン対称空間X=G/K上の勾配型不変微分作用素族が定める微分方程式系の誘導加群の関数空間における解により特徴づけられる」という原理(核型定理)に基づき,エルミート型単純リー群の最高ウェイトをもつ既約Harish-Chandra加群Lから,Xの正則接空間p_+に含まれるリー代数のべき零軌道達O_t(0【less than or equal】t【less than or equal】r:=rank(X))が定める“一般化されたGelfand-Graev誘導表現"Γ_tへの埋込み:一般化されたWhittaker模型の研究を実施し,以下に述べる成果を得た. (1)対称空間Xの二種類の実現を結びつけるケーリ-変換を用いて、表現Γ_tにおける許容的最高ウェイトベクトルを簡明な形で記述することに成功した. (2)最高ウェイト表現Lの随伴多様体は,あるべき零軌道O_<t(L)>の閉包と一致する.(1)で求めた一般化されたGelfand-Graev表現Γ_<t(L)>における許容的最高ウェイトベクトルのうち、LからΓ_<t(L)>への埋め込みに対応するものの形を,勾配型微分作用素を用いて特定した.とくに,Lがユニタリ化可能である場合に,Gの極大コンパクト群Kの表現のテンソル積,あるいは双対対(dual pair),を用いたより明示的な記述を得た. 各研究分担者は,多変数超幾何関数(齋藤),各種の双対対に対するWeyl相互律(平井・西山・山田),保型形式と整数論(三宅・前田),量子群や無限次元リー代数の表現(須藤・内藤・澁川)の研究を各自押し進めると同時に,これらの研究が深く関わる上記の研究(1),(2)の過程で,セミナーや討論をとおして本研究に常時参加した.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 行者明彦: "Associated variety,Kostant-Sekiguchi correspondence,and locally free U(n)-action on Horish-Chandra modules" J.Math.Soc.Japan. 51・1(in press). (1999)
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[Publications] 平井武: "Relations between unitary representations of diffeomorphism groups and those of infinite symmetric group or of related permutation groups" J.Math.Kyoto Univ.37・2. 261-316 (1997)
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[Publications] 中島達洋: "On reduced Q-functions" Hiroshima Math.J.27・3. 407-414 (1997)