1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09440080
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
今井 仁司 徳島大学, 工学部, 教授 (80203298)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西浦 廉政 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (00131277)
竹内 敏己 徳島大学, 工学部, 講師 (30264964)
坂口 秀雄 徳島大学, 工学部, 助手 (80274265)
岡本 久 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (40143359)
池田 勉 龍谷大学, 理工学部, 教授 (50151296)
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Keywords | 自由境界 / カオス / PVM / 高精度 / スペクトル法 / 分岐 / 任意精度 / 無限精度 |
Research Abstract |
本研究は,不可能と思われていた自由境界のカオス現象の数値解析を近似的に実現し,代表的な自由境界問題に応用して,自由境界のカオス現象の解析の進歩を促すことを目的とする。本年度は研究期間の初年度にあたる。以下の項目について新たな成果が得られた。 1.高精度数値計算手法の開発。 今井を中心とする徳島大学のグループは,自由境界問題の高精度数値解法の開発を行った。一つは,実用の精度限界である4倍精度の陽的数値計算法を開発した。もう一つは,自由境界問題へはまだ応用していないが,基礎技術となる固定領域で定義される偏微分方程式系の無限精度計算法を開発した。 2.代表的な自由境界問題におけるカオス現象の解析。 Gray-Scottモデルをはじめとする反応拡散系は自己複製パターン,生成と崩壊を伴うカオス的パターンなど極めて複雑なダイナミクスを示すことが実験的にも数値的にも明らかにされてきている。西浦は,自己複製パターンについて,大域分岐理論の立場からその数理構造を明らかにした。 3.PVMの構築。 ネットワークを用いた並列計算環境PVMを徳島大学の数学教室に構築した。UNIXではなく,PVMとしてはまだ珍しいWindowsで構築した。これにより,超高速でしかも安価であるWindows機で構築することができた。筑波大学のコンピュータの専門知識を有する学生の援助を受けて,PVMを容易に使うための支援システムの開発も行った。 4.高速計算手法の開発と応用。 池田と岡本は,PVMを用いて偏微分方程式系の高速計算を行った。岡本は,また,2次元非圧縮非粘性流体の中の渦層の解析で,数値不安定のためにこれまで不可能であった長時間の数値計算を,Draghicescuの高速和法という高速算法を導入して成功した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.Imai, Y.Shinohara, M.Natori, W.Zhou, I.Ohnishi and Y.Nishiura: "Numerical simulation of free boundary problems in quadruple precision arithmetic using explicit schemes" 数理解析研究所講究録,京都大学. Vol.989. 18-30 (1997)
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[Publications] 今井仁司, 竹内敏己, 坂口秀雄, 篠原能材, Tarmizi: "第微分方程式の無限精度数値シミュレーションについて" 第47回応用力学連合講演会講演予稿集. 435-436 (1998)
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[Publications] T.Ikeda and A.Ueda: "Parallel computation of interfacial dynamics(to appear)" Gakuto International Series. Vol.11. (1998)
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[Publications] T.Sakajo and H.Okamoto: "The application of PVM to the computation of vortex sheet motion (to appear)" Gakuto International Series. Vol.11. (1998)
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[Publications] T.Sakajo and H.Okamoto: "An application of Draghicescu's fast summation method to vortex sheet motion(to appear)" J.Phys.Soc.Japan. Vol.67. (1998)
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[Publications] Y.Nishiura and D.Ueyama: "A SKELETON STRUCTURE FOR SELF-REPLICATION DYNAMICS(to appear)" Proceeding of 2nd Tohwa University International Meeting on Statistical Physics. (1998)