1997 Fiscal Year Annual Research Report
全国高速交通体系の整備の変遷に対する利用者の時間価値に基づく評価
Project/Area Number |
09450194
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
近藤 光男 徳島大学, 工学部, 教授 (10145013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣瀬 義伸 徳島大学, 工学部, 助手 (90240887)
山中 英生 徳島大学, 工学部, 教授 (20166755)
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Keywords | 全国高速交通体系 / 高速道路ネットワーク / 鉄道ネットワーク / 航空ネットワーク / 高速交通サービス評価 / 費用差時間差比指標 / 時間価値 / 地域格差 |
Research Abstract |
新しい交通施設整備効果の計量指標の提案と交通施設のサービス水準の変化の分析に加え、時間価値の推定も行い交通機関のサービス水準の評価も行った。(1)従来の交通施設整備効果の計量指標の整理を行い、新しい指標(費用差/時間差比指標)の提案を行った。(2)1960年、70年、80年、および90年の4つの時間断面における道路、鉄道、航空の3交通機関にあわせて12のネットワークを作成した。(3)上記の12のネットワークにおける都道府県間の所要時間と費用を算出した。(4)分析対象年次における交通機関間の費用差/時間差比を算出し、年次ごとの交通機関の間のサービスの差がどのように変化したのかを分析した。(5)分析対象年次における地域別の住民の時間価値を所得法によって推定した。(6)住民の時間価値に基づき、費用差/時間差比を用いて交通施設の評価を行った。 この結果、まず、道路と鉄道を比較した場合、費用差時間差比は激しく変動し、互いに影響を及ぼしやすいことがわかった。また、自動車の乗車人数によっても、費用負担額に差が生じることから、費用差時間差比は大きく影響を受けることになり、その結果それぞれの交通機関の選好比率も変化することがわかった。鉄道と航空を比較した場合は、費用差時間差比が全体的に低下しており、航空が有利になる傾向がみられた。 一方、都市部と地方部を比較してみると、同じ交通機関でも地域によって利用者の選好比率に大きな差があり、高速交通サービスにおける地域間格差があることがわかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 近藤光男, 青山吉隆, 廣瀬義伸, 山口行一: "1960年以降の全国高速交通体系のサービス水準の変化とその評価" 土木計画学研究・論文集. No.13. 777-784 (1996)
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[Publications] A.Kondo, Y.Hirose and Y.Yamaguchi: "Improvement of High Mobility Networks and its Evaluation based on Users'Value of Time in Japan" Proceedings of the Second Conference of HongKong Society for Transportation Studies. 67-72 (1997)