1998 Fiscal Year Annual Research Report
大災害を想定した分譲マンションの危機管理と復興再生時の合意形成に関する総合的研究
Project/Area Number |
09450228
|
Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
楢崎 正也 摂南大学, 工学部, 教授 (50028966)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 隆司 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20182694)
鈴木 克彦 京都工芸繊維大学, 大学院・工芸科学研究科, 助教授 (10115983)
藤本 佳子 大谷女子短期大学, 家政学科, 教授 (30123540)
谷口 浩司 佛教大学, 社会学部, 教授 (30086053)
柏原 士郎 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70029164)
|
Keywords | マンション / 兵庫県南部地震 / 阪神・淡路大震災 / 管理組合 / 区分所有法 / 被災状況 / 対応行動 |
Research Abstract |
阪神・淡路大震災において被災した分譲マンションの復興過程を平成9年度に引き続き調査・分析を行い、「分譲マンションの危機管理」と「復興再生時の合意形成」に関して、以下の4項目での検討を行った。 1. マンションの危機管理方策 -特に水道・電気・ガス等のライフラインに着目した被害状況および修復に関する調査を行い、その問題点を明らかにし、対応策を提案した。 2. 震災後の居住者の対応行動 -新聞記事、種々の調査結果を時系列で整理し、対応行動を分析することによって、被害の程度、時間経過、マンション市場の3点を考慮した復興支援が必要であることを明らかにした。 3. マンションの復興再生方策 -継続して行ってきた3回の郵送・聞き取り調査の中で、補修か建て替えかで協議した、もしくは現在も協議中の事例を取り上げて、詳細な事例調査を行い、2者の選択で混乱する要因をまとめた。 4. 住民組織の合意形成プロセス -「神戸市のまちづくり条例」に基づいて地域住民主体で住宅再建を進めている「まちづくり協議会」の活動調査により、その復興活動の実態を把握した結果、合意形成への貢献だけでなく、行政との橋渡しが行われるなど、様々な側面でのその役割が明らかになった。 また、「合意形成」のプロセスを明らかにするため、既に竣工した再建マンションにおける居住実態調査と管理組合やコンサルタントへの聞き取り調査を行い、コンサルタントの役割が大きかったことを明らかにした。同様に、補修を選んだ事例についても調査・分析を行った。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 楢崎 正也: "被災分譲マンションの実態調査・復興再生方策の検討" 日本マンション学会第7回大会(神戸)研究報告集. 148-149 (1998)
-
[Publications] 藤本 佳子: "阪神・淡路大震災による被災マンション復興再生の諸問題" 日本建築学会大会学的講演梗概集. F-1. 1069-1070 (1998)
-
[Publications] Yoshiko Fujimoto: "Change in Living Conditions by the Reconstruction of Japanese Public Condominiums" マンション学. 6. 63-74 (1998)
-
[Publications] 鈴木 克彦: "まちづくり協議会の活動と住宅共同再建への取り組み" 日本マンション学会第7回大会(神戸)研究報告集. 162-165 (1998)