1998 Fiscal Year Annual Research Report
Chediak-Higashi症候群の原因遺伝子のクローニング
Project/Area Number |
09470190
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
深井 和吉 大阪市立大学, 医学部, 講師 (20244642)
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Keywords | Chediak-Higashi症候群 / 免疫不全 / 遺伝子治療 / 白皮症 |
Research Abstract |
Leukemia Promyelocytic HL-60 cell line;ATCC#CRL240 cDNA libraryおよびMelanoma G361 cell line;ATCC#CRL1424 cDNA libraryをテンプレートとしてmarathon cDNA amplification systemを用いて、CHS遺伝子の上から3kb,4kb,5kbのお互いに重なり合うようなcDNAフラグメントを増幅するようオリゴヌクレオチドを設計した。これらのオリゴにより上からフラグメントA,B,Cをlong PCRした。得られたフラグメントをTA cloning vectorにクローニングし、それぞれのクローンのうちの少なくとも1つについて、シークエンスを行い、塩基配列が正しいものであることを確認した。CHS遺伝子cDNA 3末の非翻訳領域の一部分をプライマー設計し、ヒトゲノムDNAでPCRが可能であることを複数の検体で確認した。また得られたフラグメントが正しいものであることを、シークエンス反応により確認し、そのプライマー対を用いて、ヒトBAC(bacterial artificial chromosomes)ライブラリーをPCRによりスクリーニングした。得られたクローンをラージスケールでDNA調整し、直接シークエンス反応により、イントロンの配列を決定した。この遺伝子は49のエクソンからなる大きなものであった。以前に報告したCHSの患者について、その両親と患者のゲノムDNAを用いて変異解析を行った。各エクソンをPCR法により増幅し、そのプロダクトをSSCP(single strand conformation polymorphism)法により異常バンドを示したエクソンにつき、シークエンス反応を行い、コドン3464-3465のフレームシフト変異を患者ではホモで両親ではいづれもヘテロで検出した。今回私は、CHSの原因遺伝子のすべてのアミノ酸翻訳領域の遺伝子をクローニングすることができた。今後3つのフラグメントをライゲーションによって1本のcDNAにし発現ベクターに組み込むことによって、この遺伝子の機能解析を行うことができるであろう。また将来の遺伝子治療に向けての重要な一歩になったものと確信している。
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