1999 Fiscal Year Annual Research Report
変形性顎関節症動物モデル(羊)滑液中マトリックス分解酵素と関節鏡・病理所見の比較
Project/Area Number |
09470463
|
Research Institution | AICHI-GAKUIN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
栗田 賢一 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (40133483)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早川 太郎 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (80064822)
小木 信美 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (90211127)
|
Keywords | 顎関節 / 変形性顎関節症 / 動物実験モデル / 羊 / 関節鏡 / マトリックスメタロプロテアーゼ |
Research Abstract |
〔方法〕 体重約50Kgのメリノ種羊にて変形性顎関節症誘導後2週、4週、6週、8週、12週、24週後に、関節内滑液を採取し、関節液中のマトリックス分解酵素(MMP-2)および関節鏡所見の分析を行った.また、2週、4週、8週、12週、24週後の、それぞれ2頭については、関節結節中央部分を微細径関節内視鏡を用いて観察した.次いで摘出顎関節を脱灰後に病理組織標本を作成し、関節鏡所見との比較を行った. 〔結果〕1) 関節液中のマトリックス分解酵素(MMP-2)について:ProMMP-2はすべての関節液中に認められた.ProMMP-2のピクセル数は術後2,4週で術後6、8週より有意に高い値を示した.また、術後24週では最も有意に低い値を示した.MMP-2 active formは術後2週と4週のみに見られた. 2) 関節鏡所見について:側頭骨関節面を前方・中央・後方および外側・中央・内側の合計9ブロックに分け、その中央1/9部について関節鏡視をした.その所見を3Stage (Stage1:平滑な表面 Stage2:表面のビラン Stage3:骨の露出)に分けた.その結果、Stage1は11関節に、Stage2は7関節に、Stage3は2関節に認められた. 3) 病理組織所見について:関節鏡視した部分の病理組織所見は次の3Stageに分けた. (StageI:表面平滑な厚さ均一な線維層、StageII:厚さが不均一な線維層、StageIII:骨露出).その結果、StageIは14関節に、StageIIは6関節に、StageIIIは0関節に認められた.4)関節鏡所見と病理組織所見の比較:関節鏡所見と病理組織所見の各Stageはそれぞれに対応しているので関節鏡所見の診断精度を検討した.その結果は、診断精度は80%、over diagnosis15%,under diagnosis5%であった.
|