1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09480022
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Research Institution | MEIJI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小疇 尚 明治大学, 文学部, 教授 (10061897)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 伸幸 北海学園大学, 教養部, 教授 (20202153)
横山 秀司 九州産業大学, 商学部, 教授 (60240222)
梅本 亨 明治大学, 文学部, 助教授 (20201957)
渡辺 悌二 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助教授 (40240501)
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Keywords | 山地景観 / 地生態学 / 景観生態学 / 景観保全 / 自然保護 / 山岳気象観測 / 大雪山 / 北アルプス |
Research Abstract |
日本の山地景観の現状把握と保全の基礎研究を目的として、北海道大雪山・北アルプスの2ヶ所において関係各官庁の許可のもとに、地生態学的な調査活動を行った。本年度の学術的成果は、日本地理学会の学術大会、ならびに本研究グループが主宰する日本地理学会・地生態学研究グループの「第4会研究集会」において集約的に報告した(於:明治大学、2000年3月28日)。 1.大雪山 高橋伸幸・渡辺悌二・小疇 尚を中心メンバーとして、豊富な高山植生と永久凍土が共存する国内唯一の場所である北海道大雪山山域において、微地形・植生の現状把握と地温・気象の観測を実施した。まとまった観測データ等の公表は次年度以降となる予定である。 2.北アルプス(常念岳) 本補助金により前年度までに購入・設置した地温・気象観測装置により、高橋伸幸・梅本 亨・横山秀司を中心メンバーとし、現地の常念小屋の協力を得て観測を継続中である。冬季には世界でも有数の強風地となる山域の植生分布・風食の関係等を示す基礎データがある程度蓄積したので、2000年度3月に日本地理学会等で報告した。この観測は、別途予算および個人的資金により継続し、長期間のデータ取得を目指している。 3.GISデータ処理 本補助金によりGISソフトウェア(ArcView)を導入し、研究分担者の所属する四大学(北海道大学大学院[渡辺]・北海学園大学[高橋]・明治大学[梅本]・九州産業大学[横山])に設置して地生態学図のコンパイル作業を開始した。この成果については順次学会誌等に発表の予定である。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 小疇 尚: "20万分の1地勢図によるアジア大陸の地形に関する研究-北アジアにおける氷河の分布について-"明治大学人文科学研究所紀要. 42号(印刷中). (2000)
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[Publications] 小疇 尚,高橋和弘: "谷川岳東斜面の氷河地形(発表要旨)"日本地理学会予稿集. 56号. 92-93 (1999)
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[Publications] 石井正樹,小疇 尚: "1995年7月豪雨によって白馬大雪渓上流で起きた堆石堤の崩壊"地学雑誌. 108巻5号. 629-637 (1999)
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[Publications] 横山秀司: "オーストリアのティロール州におけるソフト・ツーリズムとRuhegebiet(静かな保養地域)"商経論叢(九州産業大学). 40巻3号. 153-183 (1999)
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[Publications] 高橋伸幸: "高山帯風衝地周辺における地温状況"北海学園大学学園論集. 104号(印刷中). (2000)
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[Publications] 梅本 亨,長谷川裕彦: "常念岳乗越の風衝地における風速観測(発表要旨)"日本地理学会予稿集. 57号. 262-263 (2000)
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[Publications] 小疇 尚: "『大地にみえる奇妙な模様』"岩波書店. 155 (1999)
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[Publications] 青山高義・岡秀一・小川肇・梅本亨: "『日本の気候景観』"古今書院. 181 (2000)