1998 Fiscal Year Annual Research Report
ニューラル・ネットワークを用いた土地鑑定評価自動化システムのための画地形状評価
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09480078
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浅見 泰司 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (10192949)
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Keywords | 土地 / 鑑定評価 / 画地 / 形状評価 / 画地分割 / 遺伝的アルゴリズム / 土地評価システム / 分割最適化 |
Research Abstract |
本研究の目的は、不動産鑑定士の行う画地の鑑定評価の中で形状評価の部分をニューラルネットワークなどを用いて予測式を構築し,形状評価構造を求め,また画地評価の部分的なシステムの構築を行うというものである。 第2年度である本年度は、初年度に得られた知見をもとに画地評価式のプロットタイプを作成し、それを用いて画地を最適に分割するためのアルゴリズムの開発を行った。具体的には、画地形状の表現方法として境界要素法を、最適化手法として遺伝的アルゴリズムをそれぞれ採用し、どのような画地形状にも対応できる一般的な画地形状評価関数を、奥行距離、長方形類似度、間口狭小度などを補正する形式で構築した。長方形画地を分割した場合に、間口が広い場合には、道路と直交する線分での2分割が最適となったが、狭い場合には長方形画地と旗竿型画地の組み合わせが最適となった。遺伝的アルゴリズムでほぼ最適値に収束していることも確認された。(この内容は、GIS学会において発表した。) また、ユーザーインターフェースを考慮した画地評価システムのプロットタイプを構築した。東京都世田谷区を対象地区として、地図上で評価したい地点をクリックし、当該画地の条件を入力することにより、容易に画地の評価を行うことができる。 上記2つのシステムは、いずれもまだ、評価関数に関して、改善の余地があり、現在、初年度に収集した地価データをもとに、評価関数の精緻化作業を行っている。来年度も引き続きこの作業を進め、最終的には上記2つのシステムを精度の高いものとし、実用化を目指したい。
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