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1997 Fiscal Year Annual Research Report

箱根芦ノ湖の湖底木と巨大地震に関する年輪年代学的研究

Research Project

Project/Area Number 09480086
Research InstitutionNara National Research Institute for Cultural Properties

Principal Investigator

光谷 拓実  奈良国立文化財研究所, 埋蔵文化財センター・研究指導部, 室長 (90099961)

Keywords年輪年代法 / C^<14>年代測定法 / 箱根芦ノ湖 / 逆さスギ / 巨大地震 / 山津波 / ヒノキ / 湖底木
Research Abstract

箱根芦ノ湖の湖底木は、南関東〜相模湾北部で発生した巨大地震の際、急斜面で発生した山津波に乗って湖底に移動した樹木と考えられている。これらは、C^<14>年代測定法によって、紀元前150年、西暦350年、西暦900年頃に年代値の集中が見られることから、ほぼこの頃に巨大地震が発生したものと考えられている。
本年度の調査では、ダイバーによって湖底木から直径5mmの棒状標本を1個体あたり2方向採取し年輪年代法による年代測定をおこなった。採取しった樹種は、スギが11個体、ヒノキが2個体であった。この他に以前、C^<14>年代測定用に採取してあったものの中からスギ2点、ヒノキ1点を加え、総数16個体についておこなった。
結果をみると、西暦500年前後を示すグループ(14個体)と西暦1000年前後を占めるグループ(2個体)とに分けることができた。最初のグループのなかでも最も新しい年輪年代は、536年であった。これに腐ってしまった外周部の年輪数を概算すると、推定で600年前後に巨大地震で水没したことが考えられる。もう一方のグループで最も新しい年輪年代は1057年であった。これも同様に、無くなった外周部の年輪数を加えると、その枯死年は約1100年前後が考えられる。したがって、これまで考えられていた350年、900年といった年代が実際はいずれも約200年以上新しくなることが確定し、大きく年代修正をおこなわなければならなくなった。

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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