1997 Fiscal Year Annual Research Report
イネ人工染色体を用いた多色FISH法によるイネ科穀類の染色体彩色とシンテニ-解析
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09490024
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
向井 康比古 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (30110795)
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Keywords | イネ科穀類 / コムギ / イネ人工染色体 / BACライブラリー / 多色FISH / フィジカルマッピング / 染色体彩色 / シンテニ- |
Research Abstract |
1.YACライブラリーとBACライブラリーの比較検討 イネのYACライブラリーは、平均挿入サイズ350kbの約7000個のYACクローンからなり、そのうち各染色体に割当てられているクローンは約5、000個で、染色体1本あたり平均400である。一方、BACライブラリーは、平均挿入サイズ150kbの13000クローンで、染色体1本あたり1000クローンほどになる。YACシステムのほうが取り扱う数が少なくてすむことと、コンティングがかなり明らかになっているので、このシステムを用いることにした。また、コムギの人工染色体を比較対象とするためにコムギに対するDゲノム親であるタルホコムギのBACライブラリーの作成に取り掛かり、これまでたくさんのクローンを得、現在それらのサイズなどを調べている。 2.イネの染色体別巨大DNAクローンのイネ科穀類他ゲノムでの分布 染色体1本あたり400YACクローンからお互いにオバ-ラップしないクローンを100選択した。本年度購入したパルスフィールド電気泳動装置を用いて、各クローンのチェックとインサート部分の抽出を行った。イネの第1染色体に所属する約100クローンをプールしてジゴキシゲニン-dUTPで標識して、イネ、コムギ、オオムギの中期染色体上にFISHを行い、イネの各染色体部分が他の植物のどの染色体のどの部分に相当するか視覚化した。なお、他種植物の染色体同定には染色体マーカーである反復配列DNAをビオチン標識したものを同時FISHした。 3.イネ科穀類におけるフィジカルマッピングによるシンテニ-解析 澱粉枝付け酵素I遺伝子、5SrRNA遺伝子およびAfalファミリーについて、FISH法で染色体上でのシンテニ-解析を行った。これらの結果は3論文にまとめられた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Rahman,S.: "A complex arrangement of genes at a starch branching enzyme I 1ocus in the Dgenome donor of wheat" Genome. 40. 465-474 (1997)
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[Publications] Seo,B.B.: "Physical mapping of 5S and 18S-26S ribosomal RNA genes families in Allium victorialis var.platyphyllum" J.Plant Biology. 40. 132-137 (1997)
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[Publications] Tsujimoto,H.: "Identification of barley chromosomes by repetitive sequebces : Conservative distribution of Afa-family repetitive sequences on the chromosomes of barley and whea" Genes and Genetic Systems. 72・5. 303-309 (1997)
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[Publications] Yamamoto,M.: "High-resolution mapping of the ω-secalin genes in rye by fluorescence in situ hybridization to extended DNA fibers" Genes and Genetic Systems. 72・6. 401 (1997)
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[Publications] Mukai,Y.: "Physical mapping of starch branching enzyme genes in wheat by fluorescence in situ hybridization" Genes and Genetic Systems. 72・6. 402 (1997)