1998 Fiscal Year Annual Research Report
心筋組織三次元微小循環血流マイクロCTイメージングシステムの開発
Project/Area Number |
09555133
|
Research Institution | Kawasaki College of Allied Health Professions |
Principal Investigator |
軸屋 和明 川崎医療短期大学, 医用電子技術科, 助教授 (90206350)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立花 博之 川崎医療短期大学, 医用電子技術科, 助手 (00241216)
平松 修 川崎医療短期大学, 医用電子技術科, 講師 (50208849)
望月 精一 川崎医療短期大学, 医用電子技術科, 助教授 (60259596)
松本 健志 川崎医療短期大学, 医用電子技術科, 助教授 (30249560)
後藤 真己 川崎医療短期大学, 医用電子技術科, 教授 (50148699)
|
Keywords | 心筋内血流 / 全体不均一性 / 局所一様性 / 分子血流トレーサ / 微小循環障害 |
Research Abstract |
心筋内の血流分布は微小循環レベルで著しい空間的不均一性を示すことが知られ、冠微小循環障害発症メカニズムの関連因子として注目されている。本研究では、放射性分子血流トレーサ(トリチウム標識のデスメチルイミプラミン:^3H-DMI)を用い、従来にない高分解能(100サンプル/mm^2、最小サンプルサイズ0.1mm)で麻酔開胸家兎の心内膜側心筋と心外膜側心筋の血流分布の全体的および局所的不均一性を評価した。その結果、心内膜側では心外膜側に比して血流の全体的不均一性(global heterogeneity)は大きかったが、逆に近接サンプル間の血流相関性すなわち局所的な血流の一様性(localhomogeneity)が高かった。また、フラクタル解析によって、血流分布のランダム性は心内膜側で小さく、クラスター様の分布パターンであることが明らかになった。以上より、心内膜側心筋は不均一な冠血管構造と心筋メカニカルストレスの影響下にあるために全体的な血流分布のバラツキは大きいが、高い心筋酸素需要に応じて局所血流調節が強く働き、血流分布を局所的に一様化していることが示された。また、サンプルサイズを変数とした近接サンプル間の血流相関値にあらわれる増加→プラトー関係から、血流調節ユニットが心外膜・内膜側ともに約400μmであった。この大きさは臨床的に知られる散在性の心筋虚血の個々の虚血領域の大きさに対応している。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 山本尚武、中村隆夫: "嚥下活動の計測のための頸部電気インピーダンス" 電気学会論文誌A. 118-A・3. 210-217 (1998)
-
[Publications] 軸屋和明: "α系亢進とγ系亢進とを分離して評価できるペンドラムテキストモデル" 電子情報通信学会. MBE98・43. 7-14 (1998)
-
[Publications] M Goto et al: "Subendocardial arteriolar dysfunction with delayed diastolic coronary inflow and diminished coronary reserve in hypertension," Med Bio Eng Com. 35. I-458 (1997)
-
[Publications] O Hiramatsu et al: "In vivo observations of the intramural arterioles and venules in beating canine hearts," J Physiol. 509・2. 619-628 (1998)
-
[Publications] T Matsumoto et al: "Effect of the Blokade of Nitric Oxide Synthesis on Microregional Perfusion in Rabbit Left Ventricular Myocardium," Cardiovas Diag Proc. 15. 148 (1998)
-
[Publications] T Matsumoto et al: "Nitric oxide blockade reduces local randomness of microregional myocardial blood flows -Digitalradiographic study using a molecular deposition marker-," Circulation. 98・17. I-488 (1998)