1998 Fiscal Year Annual Research Report
学校を活用したコミュニティスクールの計画と管理・運営システム-特別教室・余裕教室の地域会報のための計画と管理・運営システム-
Project/Area Number |
09555184
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
渡邊 昭彦 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (70042520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野澤 隆秀 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (60283503)
横山 俊祐 熊本大学, 工学部, 助手 (50182712)
吉村 彰 東京電機大学, 工学部, 助教授 (60057255)
長澤 悟 日本大学, 工学部, 教授 (60114592)
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Keywords | コミュニティスクール / 視認量 / 交流授業 / 管理・運営委員会 |
Research Abstract |
本年度は平成9年度の全国調査の中から東京地区では学校と高齢者福祉施設との複合のコミュニティスクール3校、京都宇治市の同様な事例2校を、相互の空間的な見えやすさと交流活動の実態を明らかにし、さらに京都市のニュータウンに設けられた9校の学校コミュニティプラザ事業(各校に特徴を持たせて開校を実施)の管理・運営を中心にした実態調査、熊本市の4校の交流授業を中心とした解放の実態調査を行い、それぞれの地区でテーマを持って研究を実施した。 ●東京及び京都宇治市の学校と高齢者福祉施設との複合のコミュニティースクール5校の実態調査では、学校から高齢者福祉施設の開口部が見える内部、及び外部(運動場、中庭、アプローチ)にポイントを設定し、逆に高齢者福祉施設から学校の開口部が見える内部と外部のポイントを設定し、相互の視認量(定の写真上で計算)を算出した。この視認量の結果は、アンケートで得た親近度(身近かに感じる)と関連していることが明らかになった。また実際の交流活動の調査とも一致し(5校中1校は視認量が少ないが積極的に交流活動を行うことで補っていた)ている。 ●京都市の9校のコミュニティスクールでは各校に専任管理委員と管理委員で組織し管理を行っている。この体制では鍵を管理している専任管理委員の負担が大きく課題があり、市民参加意識の向上が必要なことが明らかになった。また、利用者は月に数回利用する常連が多く、体育施設のさらなる開放とコンピュータ室、図書室の開放の充実を求めていることが明らかになった。 ●熊本市の4校の交流授業は、生徒と地域の人達の交流に成果をあげ、生徒が地域の人達の活動に興味を持ったり、話しかける、あいさつをする等の事例も生まれているが、学校による差があることが明らかになった。 本年度はコミュニティスクールの3つの視点から調査・分析を行い、建築、管理運営、交流授業等の効果と課題を明らかにした。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 渡邊 昭彦他: "学校・福祉複合5施設の相互視認可能な空間構成の研究" 日本建築学会地域施設計画研究. 17号. (1999)
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[Publications] 渡邊 昭彦他: "学校と地域福祉施設の複合に関する研究" 日本建築学会施設計画研究. 16号. 113-122 (1998)
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[Publications] 渡邊 昭彦他: "施設タイプ別プラン分析を中心とした学校複合施設の研究" 日本建築学会地域施設計画研究. 16号. 123-132 (1998)