1998 Fiscal Year Annual Research Report
イノシトールリン脂質3キナーゼに特異的な阻害薬の開発とその応用
Project/Area Number |
09557192
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
櫨木 修 広島大学, 医学部, 教授 (80142751)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡村 直樹 広島大学, 医学部, 助手 (30144827)
黒川 知則 広島大学, 医学部, 助教授 (00124793)
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Keywords | イノシトールリン脂質3キナーゼ / ワートマニン / 阻害薬 |
Research Abstract |
本研究は、強力なイノシトールリン脂質3キナーゼ阻害薬であるワートマニンをリード化合物とし、この酵素のアフィニティ精製に適したリガンド、あるいは、この酵素のサブタイプに特異的なリガンドを開発することを目的として行われた。阻害薬としてのワートマニンのひとつの特徴は、骨格内の活性なフラン環が開環して標的酵素の活性中心近傍のアミノ酸残基と共有結合を行うことである。一方、酵素活性を保持したままアフィニティ精製を行うためには、共有結合性を失わせることが必須となる。このフラン環をもたない誘導体は酵素阻害活性をもたないことが報告されていたが、フラン環を開環した上で官能基を導入した誘導体のいくつかは、イノシトールリン脂質3キナーゼとの共有結合能を失っているにもかかわらず、かなり強い酵素阻害活性を示すことが観察された。現在、この結果に基づき、誘導体をアフィニティリガンドとしたクロマトグラフ担体作成のための設計をおこなっている。これにより、既知の酵素の簡便な精製や未同定のサブタイプの分離精製が期待される。また、フラン環を開環した誘導体の中に、インスリン刺激による細胞応答を抑制する濃度とFc受容体刺激による細胞応答を抑制する濃度に10倍程度の差のあるものを見出した。現在、作用特性を検討するために、イノシトールリン脂質3キナーゼの各サブタイプの精製標品を作成中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Y.Saeki,et al.: "Involvement of phosphoinositide 3-kinase in regulation of adhesive activity of highly metastatic hepatoma cells." J.Biochem.124. 1020-1025 (1998)
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[Publications] T.Imanaka,et al.: "Reconstitution of insulin signaling pathways in rat 3Y1 cells lacking insulin receptor and insulin receptor substrate-1." J.Biol.Chem.273. 25347-25355 (1998)
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[Publications] O.Hazeki,et al.: "Activation of PI 3-kinase by G protein βγ subunits." Life Sci.62. 1555-1559 (1998)
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[Publications] T.Sasaki,et al.: "Activation of c-Jun N-terminal kinase(JNK)by lysophosphatidic acid in Swiss 3T3 fibroblasts." J.Biochem.124. 934-939 (1998)