1997 Fiscal Year Annual Research Report
数学モデルの特性を生かした活性汚泥法の最適制御システムの開発
Project/Area Number |
09558075
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松尾 友矩 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (80010784)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大月 孝之 栗田工業総合研究所, 研究員
佐藤 弘泰 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (90251347)
味埜 俊 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (60166098)
花木 啓祐 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (00134015)
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Keywords | 活性汚泥法 / 生物学的リン除去 / 窒素除去 / IAWQ数学モデル / キャリブレーション / プロセス制御 |
Research Abstract |
本研究では活性汚泥法の新しい制御戦略を検討するためのデータを取ることを目的に実下水により運転されているパイロットプラントおよび人工下水により運転されている室内実験プラントを用いて以下の2種類の実験的検討を行った。まず、リン・有機物の除去を目的として運転しているパイロットプラント2系列(嫌気槽1槽または4槽、および、好気槽3槽)における各槽内のリン・窒素・COD濃度をモニターし、その結果からIAWQ活性汚泥モデルを基本モデルとしたモデルパラメーターの同定を行った。同時に硝化に関するパラメータの同定のためのバッチ実験も別に行った。もう一つは、室内プラント汚泥を主に用いて、モデル構築の際に最も問題になると想定されるいくつかの点、すなわちリン蓄積微生物の持つ脱窒能力評価のための方法の検討、リン・窒素除去活性汚泥法において重要な律速段階の一つである高分子有機物加水分解反応に対する電子受容体の種類の影響の評価を行った。これらの結果を総合することにより、IAWQモデルを日本の下水処理場に適応するためのモデル再構築を行い、さらにそのモデルのキャリブレーションのための手順を提案した。以上をもとにプロセス制御戦略構築につなげるための検討を行っている。
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