1998 Fiscal Year Annual Research Report
地方都市における最重度障害者の地域自立支援システムの研究
Project/Area Number |
09610223
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Research Institution | Okinawa University |
Principal Investigator |
谷口 正厚 沖縄大学, 法経学部, 教授 (30099105)
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Keywords | 重度障害者 / ノーマライゼーション / 地方都市 / 離島 / 地域生活支援システム |
Research Abstract |
第1に、宮古の重度障害児の親を中心として、10人の障害児の親から聞き取り調査を行うことができた。この中で、離島においても最重度の重複障害者、重度の自閉性障害者、中程度の身体障害者等多様なニーズを持っている人たちがいることが明らかになった。これらの人たちの多様なニーズに応えるシステムが不可欠であり、現行の国の制度の不備が明らかになった。親、当事者団体と連携して自治体が独自、弾力的にに対応していく中、で大都市型の制度とは異なった柔軟な制度を作って行くべきである。 第2に、昨年度の佐賀市、福岡県福岡市、福間町の調査に引き続き、滋賀県甲賀郡の生活支援センターを中心とする地域支援システムの調査を行った。沖縄においても生活支援センターは重度障害者の地域生活拠点として重要な課題を担わねばならない。 第3に、京都で行われた身体障害者の当事者運動に関する研究集会に参加し、当事者運動のあり方に関する研究課題について深めることができた。沖縄においても、重度重複障害者(重度の知的障害を持つ人たち)に対する昼間の通所活動施設およびグループホームと当事者中心の自立生活センターの活動が2本の重要な柱となることが明らかになった。 第4に、オリブ山病院を中心に取り組まれてきた、重度重複障害者に対する通所活動施設(介護型デイサービス)と重度障害者のグループホーム作り運動を記録することができた。このオリブ山の取り組みは全国的に見ても貴重な実践例になると考えられる。 第5に、これらの活動を反映して大学に沖縄の重度障害者ノーマライゼーションをテーマとするホームページを作り運営することができた。今後これらの成果を紙の媒体に再加工しながら、研究成果の普及を行っていく予定である。
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