1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09610329
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
内海 孝 東京外国語大学, 留学生日本語教育センター, 教授 (50193917)
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Keywords | 伝染病対策 / 検疫体制 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度実施した外務省外交史料舘、ならびに国立公文書舘での資料調査と収集活動を集中的におこなった。 その結果、判明しつつあることは、(1)明治10年コレラ病流行をきっかけに検疫規則の実施がこころみられたが、(2)それは欧米条約国とりわけイギリスの反対で実施がはたせない状態がつづく。(3)しかし、明治10年代なかば以降、臨時的、一時的なそれが実施されるにいたって、(4)明治20年代末には、その恒久的な検疫法の実現化がはかられていく。 では、このような変化あるいは転換がどのような要因によってもたらされたのであろうかとの問いと解答は、来年度、収集資料の分析にゆだねられなければならない。
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