1998 Fiscal Year Annual Research Report
唐話辞書の編纂と翻訳語彙の研究-日中言語文化交渉史-
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09610443
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
若木 太一 長崎大学, 環境科学部, 教授 (40071998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 百合子 筑紫女学園短期大学, 国文科, 助教授 (70206895)
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Keywords | 唐通事 / 唐話辞書 / 和解(わげ) / 俗語 / 白話小説 / 翻訳語彙 / 信牌 / 異国通事 |
Research Abstract |
平成10年度 本年度の調査目標は唐通事の諸家において編纂された唐話辞書、及び出版された唐話学書、あるいは翻訳書等の所在調査を行い、書誌をとり目録化を進めることであった。前年度に資料の発掘や収集に重点をおき、以下に記した各地の図書館・文庫を廻り調査を行い、数点の資料、文献を収集することができた。 1) 唐話辞書、唐話学書の所在調査・書誌調査 大阪府立中之島図書館、関西大学図書館、広島大学文学部、祐徳稲荷中川文庫 2) 唐話辞書の写真、複写などで収集 上記図書館にて調査した資料類をできるだけ収集。その他慶応大学図書館、同言語文化研究所、京都大学文学部図書室等を調査し、書誌を採集。 3) 唐話辞書の目録化 国文学研究資料館、国会図書館、国立公文書館等の目録および唐話学関係の文献・データをもとに基礎目録用の準備を開始した。 上記1)、2)の課題については、研究分担者(高山百合子氏)の協力をふくめて8カ所の調査を行ったが、まだ未調査の図書館、文庫が相当残っている。この調査は次年度に継続する。また、3)の課題については、古典研究会編輯「唐話辞書類従」(長沢規矩也解題)に収載する唐話辞書を基礎に国文学研究資料館等のデータを加え目録制作に着手した。この課題は調査次第で増えていくものであり、次年度以降に継続し、データを増補していく予定でもある。なお、長崎の唐寺崇福寺、興福寺の唐通事、異国通事の墓碑調査、系譜調査も並行して数回行った。埋もれて無縁墓地化したものがあり早急な調査が必要である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 若木太一: "『長崎夜話草』考" 古典文学研究. 第7号. 63-69 (1999)
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[Publications] 若木太一: "翻刻,是行『つくし瀉』『是行八月十五夜詠草』" 雅俗. 第6号. 234-257 (1999)
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[Publications] 若木太一(共著): "日本文学(古典)と九州" 熊本大学庶務部企画室編集・発行, 168(101-116) (1998)