1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山田 裕史 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40192794)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 達洋 明海大学, 経済学部, 講師 (00286006)
渋川 陽一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90241299)
斎藤 睦 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70215565)
山下 博 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30192793)
寺尾 宏明 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90119058)
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Keywords | シューア函数 / アフィンリー環 / ウエイトベクトル |
Research Abstract |
今年度は対称群のスピン表現,及びその既約指標の母函数であるシューアのQ-函数の研究に焦点を当てた. 対称群のスピン表現,すなわち対称群の2枚の被覆群の線型表現の具体的かつ初等的な構成法を考えているが,現時点ではまだ成功していない.このスピン表現とある種のリー超代数との間に相互律が成り立つことが知られている.その反映としてQ-函数はパフィアンの表示式をもつ.さらにB型KP方程式系のタウ函数となっている.以上の事実を背景としてQ-函数とアフィンリー環との関係について研究を進めた. まずQ-函数を冪和対称函数たちの多項式として表示したものはあるアフィンリー環の基本表現を多項式環上に実現したときのウエイトベクトルになることを見出した.一般にQ-函数はヤング図形で添字づけられるが,与えられたQ-函数がどのウエイト空間に属するかを,ヤング図形の組合せ論を用いて明らかにした.またこの処方箋を別の最も簡単なアフィンリー環に適用することにより、シューアのS-函数とQ-函数との間の一見奇妙な関係を発見した.秋の学会および表現論シンポジウムにおいてこの関係式を予想として提出した.その後しばらくこの関係式には証明も説明もつかなかったのだが,対称群のスピンモジュラー表現の観点から眺めることにより,分解行列を通してその意味が明らかになった.以上のことについては明海大学の中島達洋氏との共著論文を準備中であるが98年夏にトロントで開催される「形式的冪級数と代数的組合せ論」の国際会議でも発表予定である.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Nakajima: "On reduced Q-functions" Hiroshima Mathematical Journal. 27-3. 407-414 (1997)
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[Publications] H.Morita: "Higher Specht polynomials for complex reflection group G (r.p.n)" Hokkaido Mathematical Journal. (in press).
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[Publications] T.Nakajima: "Sclur's Q-functions and affine hie algelras of type D^<(2)>_<e+1>" Proceedings 10^<th> International Conforence on FPSAC. (in press).