1997 Fiscal Year Annual Research Report
シンプレクティック幾何における指数定理と解析的二次不変量
Project/Area Number |
09640081
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
森吉 仁志 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00239708)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 浩嗣 北見工業大学, 工学部, 助教授 (50210472)
小野 薫 お茶の水大学, 理学部, 助教授 (20204232)
神田 雄高 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30280861)
河澄 響矢 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30214646)
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Keywords | 非可換微分幾何学 / K-理論 / 巡回コホモロジー / Maslov類 / spectral flow / 指数定理 / シンプレクティック幾何 |
Research Abstract |
本研究では: 1.K-理論や巡回コホモロジー理論を主要な表現手段として、spectral flowやeta不変量などの解析的二次不変量が関連するさらに精巧な指数定理を非可換微分幾何学の枠組を用いて構築すること; 2.この精巧化された指数定理をシンプレクティック幾何との関連において考察し、とくにMaslov類との関係を二次特性類の視点から明確にすること; を主要な研究目標とした。 本年度における具体的な結果としては、ユニタリー群の中心Z拡大と、Maslov類およびspectral flowとの関連性を明確にしたことが挙げられる。これは1997年4月の日本数学学会特別講演において発表された結果をさらに精密化したものである。またPacific Journal誌に掲載された論文(S^1の場合についての主要な二次特性類であるGodbillon-Vey類に対するAtiyah-Singerの指数定理の一般化)に関して、この結果をII型のvon Neumann環に対する一般化されたSpectral flowとして解釈することが可能であることを見出した。そしてこの発想の正当性を確かめるために、非可換トーラス(2次元トーラス上のKronecker葉層)に対して具体的な解析を行った。その結果は、以下の研究集会;‘葉層構造と関連分野'(熱海、1997年10月)、‘Symplectic Geometryとその周辺'(大垣、1997年11月)、‘量子化をめぐって'(葉山、同年12月)において発表された。
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