1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640475
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
森岡 弓男 筑波大学, 物理学系, 助教授 (40015805)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早石 達司 筑波大学, 物理工学系, 助教授 (50015757)
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Keywords | 大気分子 / 光電子 / しきい電子 / ポテンシャル / 振動スペクトル / 希ガス分子 |
Research Abstract |
(1)はじめに この研究では、人間にもっとも関係深いN_2とO_2分子のイオンの基底状態や励起状態の振動準位の完全な測定を目指している。分解能が改良されれば、回転準位についての情報も得ようとしている。また、大気中に微量ながら存在する、H_2OやCO_2などの測定も目標の1つである。 (2)N_2及びO_2のしきい光電子スペクトルの測定 高エネルギー加速器研究機構にあるシンクロトロン放射光を光源として、本研究で購入した、しきい光電子エネルギー分析器を用いて、N_2及びO_2について測定を行った。測定された全てのイオン状態は、これまで行われてきた研究と違って、非常に高い振動準位まで観測された。今年度から新しく用いるようになったパルス電場法を用いて、N_2の回転準位も観測された。 (3)希ガス分子のしきい光電子スペクトルの測定。 しきい光電子とイオンの同時計測のテストとして、希ガスの異核クラスターのしきい光電子スペクトルが測定された。その結果ArKrイオンの振動スペクトルについて解析の結果、新しい状態が見つけられた。またArXe、KrXeについても測定され、これらの分子のイオン化エネルギーが正確に求められた。 (4〉3原子分子であるCO_2のしきい光電子スペクトルの測定。 CO_2のしきい光電子スペクトルが測定され、多数の新しい振動準位が見つけられた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] H.Yoshii et al: "Vibratinally resolved threshold photoelectron-photoion coincidence spectra of Krxe"J.Chem.Phys.. 111. 10595-10601 (1999)
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[Publications] T.Onuma et al: "Pulsed-Field Ionization Zero-Kinetic-Energy phot elcetron Spectra of Ar2"J.Molecular Spectr.. 198. 209-217 (1999)