1997 Fiscal Year Annual Research Report
地溝帯の構造と火成活動との関わりに関する電磁気学的研究
Project/Area Number |
09640504
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鍵山 恒臣 東京大学, 地震研究所, 助教授 (50126025)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
歌田 久司 東京大学, 地震研究所, 助教授 (70134632)
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Keywords | 地溝帯 / 比抵抗構造 / 南九州 / 火山活動 |
Research Abstract |
南九州を東西に横断する側線上の26点において比抵抗構造調査を実施した。このデータに既存のデータを加えることで霧島火山群、人吉盆地を東西に横切る領域がカバーされ、鹿児島地溝の北端部の構造を明らかにすることが可能となった。解析の結果、霧島火山群などでは地下数100m付近にΩ・m程度の浅部低比抵抗域、深さ10〜20km付近に10〜30Ω・m程度の深部低比抵抗域が存在するのに対して、九州東岸などの非火山地域ではそれらの低比抵抗域が欠如していることがわかった。これらの低比抵抗域の分布を検討したところ、浅部低比抵抗域は霧島火山群や北薩の金鉱山の分布域に対応し、高温の温泉の分布とも一致することから、熱水変質を受けた層に対応することがわかった。また深部低比抵抗域は、上記の火山地域においてより低比抵抗になる傾向を持つものの、その分布域は火山地域に限定されていない。たとえば、火山活動が報告されていない人吉盆地を含む霧島-阿蘇の火山のギャップの地域においても。火山フロントよりも西側では深部低比抵抗域が広がる傾向を見せている。こうした結果は、第1近似的には、深部低比抵抗域の分布は火成活動の分布に関わりを示唆しているが、地溝帯の生成には直接的には関与していないように見える。しかし、比抵抗の値や深さについての検討を十分に行えば何らかの情報が得られる可能性は残されており、平成10年度の研究では九州中北部の調査を行うとともにより分解能をあげた構造で議論を行う予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 鍵山恒臣, 他4名: "霧島火山群の構造とマグマ供給系" 火山. 42. S157-S165 (1997)
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[Publications] 宗包浩志, 他2名: "地磁気変換関数を用いたガルバニックディストーションの補正法" CA研究会 1998年論文集. (印刷中). (1998)
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[Publications] 宗包浩志, 他12名: "南九州横断側線での電磁気構造探査" 雲研量報. 72(印刷中). (1997)
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[Publications] 鍵山恒臣, 他2名: "霧島火山群の構造研究が提起する南九州研究の展望" CA研究会 1997年論文集. 243-249 (1997)