2000 Fiscal Year Annual Research Report
色素ドープゾル-ゲルコーティング膜の光化学センシング特性に関する研究
Project/Area Number |
09650023
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
高橋 欣弘 愛知工業大学, 工学部, 教授 (60064937)
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Keywords | 光pHセンシング特性 / 光湿度センシング特性 / 発光スペクトル / ゾル-ゲル法 / ディップコーティング膜 / クマリン6 / フルオレセイン / ローダミン6G |
Research Abstract |
クマリン6とローダミン6G及びフルオレセインとローダミン6Gを同時にドープしたゾル-ゲルコーティング膜におけるローダミン6Gの発光のpH依存性は、クマリン6やフルオレセイン分子からローダミン6Gへのエネルギー移動によって生ずる。よって、クマリン6とローダミン6G及びフルオレセインとローグミン6Gを同時にドープしたゾル-ゲルコーティング膜は、エネルギー移動に基づいた光pHセンサへの応用の可能性を持っている。そこで、これら2つの色素のモル比及び触媒として添加する塩酸濃度を変えて作製したゾル-ゲルコーティング膜のエネルギー移動に基づいた光pHセンシング応答について調べた。エネルギー移動に基づいて生ずるローダミン6Gの発光のpHに対する応答範囲や感度には、作製条件としてのモル比、塩酸濃度に最適値があり、応答範囲はクマリン6とローダミン6Gをドープしたゾル-ゲルコーティング膜ではpH1.0からpH10.0、フルオレセインとローダミン6Gをドープしたゾル-ゲルコーティング膜ではpH1.0からpH8.0と広い領域にわたっていて光pHセンサへの応用の可能性を持ってる。更に、光pHセンシング特性として重要なpHの変化に対する応答速度について、フルオレセインとローダミン6Gをドープしたゾル-ゲルコーティング膜の作製条件による影響を検討した。その結果、2つの色素のモル比及び塩酸濃度に依存し最適値があることがわかった。 他方、クマリン6やフルオレセインをドープしたゾル-ゲルコーティング膜の発光は、湿度によって変化することから光湿度センサへの応用の可能性を持っている。これらのコーティング膜の発光の湿度依存性は分子の酸-塩基平衡によることがわかった。また、光湿度センシング特性へは作製条件である塩酸濃度による影響が大きいことがわかった。
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Research Products
(1 results)