1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650076
|
Research Institution | GUNMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
石川 赴夫 群馬大学, 工学部, 助教授 (40159695)
|
Keywords | メッシュ生成 / アダプティブメッシュ / 有限要素法 |
Research Abstract |
有限要素法を用いた数値計算は広い分野で利用されおり、この方法で場の解析を行う場合、解析対象を要素に分割する必要がある。しかし、三次元空間の要素分割は煩雑で労力を要するため、アダプティブな自動要素分割に関する研究が現在活発に行われている。このような背景のもとで、本研究は誤差評価のためにポアソン方程式を直接解くのではなく、拡散方程式解法専用計算機を用いて拡散方程式を高速に解きその定常状態を解いてその誤差評価を行い、その結果からメッシュ・要素の自動生成を行うシステムを開発することを目的に行われたものである。 最終目的である、有限要素計算における誤差評価のための高速なハードウエアサブルーチンの完成までには至らなかったが、メッシュ密度を考慮した要素分割の一方法として、差分法によって解析対象内部の物理量の概略値を求め、その変化量に従って初期節点を配置し、それをデローネー法によって要素分割を行う方法が有効であることを示した。具体的な分割の例としてCの形状の物体について、節点間隔の広い格子の差分法を用い領域の物理量の変化量の概略値を求め、その結果にほぼ比例するように節点を配置し、これを三次元の初期節点データとした。入カデータは9401個の節点と56の境界を表わす三角形である。これをデローネー三角分割して、要素数49032、節点数9443、境界を表わす三角形数4704を作成するのに成功した。要素の形状の指標として、生成された各四面体要素の内接球と外接球の半径の比を求め、良質の四面体要素が形成されていることを示した。 また、本研究は三次元前進先端法のロバスト性を改善する一方法についても検討した。具体的には、全ての節点を上述の配置法により予め領域内に配置しておき、フロントとその節点を結ぶことにより四面体を生成していくという方法が有効であることを示した。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 田村 智哉: "メッシュ密度分布を考慮した三次元有限要素分割" 平成10年電気学会全国大会講演論文集. Vol.3. 554 (1998)
-
[Publications] T.Ishikawa: "3D Finite Element Mesh Generation with Prediction of Mesh Density" Proc.IEEE CEFC'98,Arizona. 232 (1998)
-
[Publications] T.Ishikawa: "A Method to Improve Robustness of Advancing Front Technique" The Second Japanese-Rumanian Joint Seminor on Applied Electromagnetics and Mechanics. 78 (1998)
-
[Publications] 石川 赴夫: "アドバンシングフロント法の一改良" 第19回計算電気・電子工学シンポジウム論文集. 187-190 (1998)