1998 Fiscal Year Annual Research Report
超高速研削用砥石作業面のマイクロパターニングによるクーラント効果の改善
Project/Area Number |
09650125
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
田牧 純一 北見工業大学, 工学部, 教授 (30005516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 明彦 北見工業大学, 工学部, 助手 (40178025)
北川 武揚 北見工業大学, 工学部, 教授 (40003165)
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Keywords | 研削油剤供給状態 / マイクロパターニング / 研削点温度 / 流れの可視化 / 研削砥石 |
Research Abstract |
本年度は,昨年までの実験結果を参考にしてYAGレーザにより得られる加工溝と同等の寸法形状の溝を旋削によってアルミホイールに作成し,そのアルミホイールを回転することによって研削点に供給される研削油剤の状態を定量的に評価するシステムを構築した.本計測システムでは,工作物を想定したガラス板がアルミホイールとの間隙10μmの位置に設定され,回転するホイールとガラスの間隙を通過する研削油剤の流れを鏡を介してCCDカメラで観察するようになっている.研削油剤は着色されているためその流れはRBG画像としてコンピュータにより解析され,研削点への供給状態が可視化され定量的に評価される.この計測システムを用いることにより,溝を形成したホイールのほうが溝を形成しないホイールよりも研削油剤供給効果に優れていることを確認することができた.引き続いてSiCビトリファイド砥石の作業面にYAGレーザを用いてマイクロパターニングを行い,SUJ鋼の平面研削実験を行うことによりその研削性能を検討した.その結果,パターニングを施した砥石は高切込み領域(100μm以上)において溝を形成しない砥石よりも低い研削点温度を示すこと,すなわち研削油剤の冷却効果を確認することができた.しかしながら,砥石摩耗はかなり大きくなるという欠点を有することもわかった.以上の成果により,本研究において提案するマイクロパターニングの有効性を基本的に確認することができた.但し,今後の課題としてホイール強度および研削油剤供給効果の両面から検討した最適パターンおよびホイール構造を見極め実用性を目指すことが要求される.
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