1997 Fiscal Year Annual Research Report
空気静圧主軸搭載の工作機械による高速・サブミクロン加工に関する研究
Project/Area Number |
09650132
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
岩部 洋育 新潟大学, 工学部, 助教授 (80018910)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶽岡 悦雄 新潟県工業技術総合研究所, 研究開発センター, 専門研究員
田村 武夫 新潟大学, 工学部, 助教授 (90115048)
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Keywords | エンドミル / 高速加工 / サブミクロン加工 / 空気静圧主軸 / 逃げ面摩耗幅 / 最大高さ粗さ |
Research Abstract |
本研究は空気静圧主軸搭載の高速加工機を用いて,エンドミルによる高速・サブミクロン加工を実現することを目的としており,平成9年度はハイシリコンアルミニウム合金(JIS4032相当)の高速加工を行い,工具逃げ面の摩耗を測定するとともに,一定の距離加工後に仕上面の粗さ測定用の工作物を加工し,加工面粗さに及ぼす工具摩耗の影響についても検討を行った.得られた結果をまとめると次のようになる. (1)工具の取付け,取り外しをすることなく,工具逃げ面を画像にて測定する方法を考案し,切れ刃位置によって変化する測定倍率の補正方法を示した. (2)(1)の方法により測定した逃げ面摩耗は,刃先部における欠損および境界部における境界摩耗は認められず,切れ刃に沿って一定の定常摩耗を示した. (3)しかし、2枚刃の一方が他方に比べて逃げ面摩耗幅が大きくなる傾向を示した. (4)最大逃げ面摩耗幅VBmax=0.15mmを基準に工具寿命を考えると,ノンコーティング工具では切削距離L=5000m,コーティング工具ではL=6500mまで切削が可能であり,後者が前者に比べて約30%寿命が長い. (5)実験の条件では,切削距離がL=5000m程度までは切削距離の増加により逃げ面摩耗幅が増加しても,加工面の最大高さ粗さは3〜5μmと大きく変化しない.しかし,1μm以下を実現するためには,加工能率を犠牲にしても工具を主軸(Z軸)方向に送って加工する方法等についても検討する必要がある.
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